第522回(2020年9月8日実施)
1.開催年月日
2020年9月8日(火)
2.開催場所
中京テレビ 本社 役員会議室
3.委員の出欠
委員総数:10名 出席委員数:8名
【出席委員の氏名】
佐合 広利 委員
川合 伸子 委員
岩渕 貴美子 委員
竹中 千里 委員
郡 健二郎 委員
佐藤 久美 委員
高木 克之 委員
杉﨑 正美 委員
【欠席委員の氏名】
江﨑 貴久 委員
加藤 亮太郎 委員
4.放送事業者側出席者
丸山 公夫 (代表取締役社長)
増田 正也 (常務取締役)
飯田 勝人 (コンプライアンス推進局長)
桑原 久夫 (編成局長)
安藤 元博 (制作局長)
高木 一郎 (報道局長)
村井 清隆 (編成部長)
横尾 亮太 (報道局)
オユウンチメグ・ホンゴルズル(報道局)
【事務局】
中保 謙 (放送審議部長)
新家 裕史 (放送審議部副部長)
吉田 茉実 (放送審議部)
5.議題
- 社側報告
- 24時間テレビ 実施報告
- 視聴者センター、BPO報告
- 合評番組
「バヤルタイ ~モンゴル抑留 72年越しのさようなら~」
<2020年5月28日(木)27:14~28:19放送>
6.議事の概要
- 「24時間テレビ 43」の実施報告を行った。
- 2020年「24時間テレビ 43」及び7月、8月の視聴者センター報告と、BPO案件の近況報告等を行った。
- 「バヤルタイ ~モンゴル抑留 72年越しのさようなら~」<2020年5月28日(木)27:14~28:19放送>について合評した。
委員からあらまし次のような意見や要望が出された。- こういう番組で歴史の事実をきちっと伝えるというのがマスコミの使命だと思うし、テレビでないとこういうことは伝わらないと思うので、もう少し多くの人に見てもらえるようにどうやって番組を工夫したらいいのかというところが、ずっと自分の中で課題になったような番組だった。
- 前作では友弘さんの壮絶な人生は悲劇だなというのがどうしても残ったが、今回の番組では、次世代につながるポジティブな足跡といったものをしっかり友弘さんが作ったことが鮮明になるような仕立てになっていたと思う。
- 今回、モンゴル兵の実際の本当の言葉が出てきて、モンゴルの抑留が客観性を持った形で伝わった。それがまたもう一つ先の戦争とは何か、誰が起こしたのか、誰が責任をとるのかというところまでつながっていった。
- 抑留され強制労働させられ足を失った友弘さんがなぜモンゴルで孤児院を作り運営したかというところの答えが、言葉では説明されていなかった。この番組の肝の部分でもあると思うので、言葉での説明でなくてもいいので何かもう少しそこに余韻を残す工夫があるとよかった。
- 今回ゾーラディレクターがモンゴルのテレビ局に出演して呼びかけたことで元モンゴル兵の証言が追加されたことは、とても大きかった。日本の番組、日本の歴史ではあるが、やはり日本とモンゴルの両方の人の証言を聞くことによって、偏った情報ではなく真実を伝えることができたと思う。
- 今回のように海外のテレビ局との協力のもとで新たな史実が明るみになることもあるので、ぜひそういった体制での番組作りを今後も進めていってほしい。
- ゾーラディレクターと濱田アナウンサーさんのナレーションは、非常にほんわかして、聞いていて非常に耳に心地よい語りだった。
- 今回の番組では、前回のぼやけていた部分がとても理解しやすいものになっていた。特に外交や歴史的なモンゴルの背景がしっかりとまとめられていたことで、モンゴル抑留と強制労働を立体的に捉えることができた。
- 「競い合いがエスカレートすると戦争となり、そのために大事なものを失うことの愚かさ、それよりも平和に共存の道を探るべき」というドラムスレンさんの至言が印象的だった。
- このドキュメンタリー番組自身は、モンゴル抑留の実態を友弘さんの生きざまを通して描かれたものだと思う。その中で改めて感じたのは、友弘さんの生命力の強さ。それと同時に、モンゴル孤児に対する支援だとか、戦友に対する思いだとか、いろんな場面で優しさも強く感じた。