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盗聴の現場に潜入 空き巣が関与か…愉快犯の可能性も

報道局
愛知特集 2018/5/21 11:25

 

 住んでいる人がその存在に気付かない“盗聴器”。調べてみると、家の中の思いもよらないところから盗聴器が見つかりました。

 我々は盗聴器調査のプロ、盗聴調査会社「TRS」代表の酒井賢一氏とともに、盗聴の現場に潜入しました。

 

一般家庭の場合「空き巣にとっては重要な情報」

 

 酒井氏と取材班が名古屋市内の住宅街を走行中、受信機が突然、反応を示しました。

□酒井「これ盗聴器ですね。あっ、人いる」

 ノイズのような音の中から聞こえてきたのは、ニュースを伝える男性の声。

□酒井「テレビを見ていますね」

 車を降り、早速、酒井氏が調査を開始。受信機とアンテナを手に、電波の強弱を判断しながらその場所へと近づいていきます。いったいどこに盗聴器があるというのでしょうか。数分後…

□酒井「ここですね」

 そこは3階建ての住宅。盗聴器の存在を伝えるため訪ねます。

□酒井「いま盗聴器の電波を探していたら、こちらのお宅から出ていたようなので」

 この家に住む50代の女性は、突然のことに驚きを隠せないでいました。

□酒井「さっきテレビ見てました?」
□女性「見てました」
□酒井「間違いないと思います」
□女性「えー、盗聴器付けられる理由あるかな…」
□酒井「防犯上、あまりよくないかなと思いますので、外したほうがいいかなと思って、声をかけさせてもらったんですけど」
□女性「うん、外してほしい」

 撤去依頼を受け、家の中へ。家族4人で暮らす住まい。女性がテレビを見ていたという部屋に向かうと。

□酒井「すみません、そちらですね」
□女性「テレビつけていたのはここと」
□酒井「いまもう、こちらの音が入っているので間違いないです」
□女性「あっ、そうなんだ」

 そこは、家族が食事をするダイニングルームでした。

□酒井「多分あれです」

 酒井氏が指した場所にあったのは、コンセントにささった白い電源タップ。

□酒井「触りますのでちょっと聞いててもらっていいですか」
□女性「あ、本当だ」
□酒井「この白いタップが盗聴器です」

 見た目はどこの家庭にもあるごく普通の電源タップ。しかし、分解すると。

□酒井「金色の金具あるの見えます?(普通の電源タップには)この金具しか付いていないんですよ。こういう基盤は盗聴器なんです」

 通常の電源タップには存在しない基盤が。さらに。

□酒井「ここに穴があるのわかります?これマイクの穴です、音が取りやすいように。最初は、もしかしたら普通のタップを差していたかもしれない。ただ、どこかで差し替えられているんです」

 いったい、誰が何の目的で盗聴器を取り付けたのか。女性に心当たりはないと言いますが。

□酒井「ご自宅で一番いる場所って、ここですか?」
□女性「そうですね」
□酒井「だとすると、ここ狙われた可能性もありますよね」
□女性「普通の家庭だから、まさかっていう…」
□酒井「盗聴器ついている家は普通の家庭ですよ。特殊な家ではないです。あしたどこか出かけるっていうたわいもない会話は、空き巣にとっては重要な情報ですからね」

 家族の何気ない会話すら筒抜けにする盗聴器。仕掛けられていたのはここだけではありませんでした。

 またもや名古屋市内で盗聴器の電波をキャッチ。聞こえてきたのは人が発する生活の音。すぐに調査を開始。辺りは一軒家やマンションが立ち並ぶ住宅街です。

□酒井「なんかこれ電波おかしいな」

 いつもは数分で場所を特定する酒井氏が、苦戦を強いられていました。

□酒井「不思議ですこの電波。なんか電波が入り乱れているというか、 あっちもこっちも強いので、電波だけで追いかけていくのは、なかなか難しい状況ではあるんですよ。こんなのめったにない」

 そこで、時間帯を変えて、再度訪れることに。

 

空き巣が多い地域で…店舗や会社の場合

 

 今回、盗聴器が見つかったのは一般家庭だけではありませんでした。

□酒井「盗聴器ですね。音楽?一般家庭ではないですよね、店?会社?」

 聞こえてきたのは、落ち着いた雰囲気の音楽。酒井氏が早速、調査を開始します。

 するとすぐに、1軒のお店の前で立ち止まりました。この店に盗聴器が仕掛けられているのでしょうか。

 記者が訪れると、出てきたのは60代の店主。状況を説明しても、把握できない様子。そこで電波が捉えた音を確認してもらうと。

□店主「あー、うちで流れている(音楽)」
□酒井「盗聴器が仕掛けられています。心あたりないですか?」
□店主「全然知らん」
□酒井「もしかしたら誰かがつけた可能性もあるので。いま電話なっている」
□店員(娘)「電話とかも全部聞こえちゃうんだ」

 このお店は愛知県で数十年続く、インテリアショップ。酒井氏が店内で盗聴器を探し始めました。

□酒井「これか、これ。」

 そこにはまたもや、白色の電源タップが。盗聴電波を示した信号が電源タップを外すと、電波の表示が消えました。間違いなく盗聴器です。

 酒井氏が分解し、中を確認すると取り付けた時期が判明しました。

□酒井「これ(盗聴器)、ずっと差していると、熱をもつんですよ。だんだん焦げてくるんです、黒く。まだ焦げていないんですよ」

 盗聴器は時間が経つと、プラスチックの部分が電気の熱で黒く焦げるといいます。しかし、今回のものは焦げていないため、取り付けたのは2~3年前だと考えられるといいます。店の人に心当たりは。

□店員「このあたり空き巣が多い地域らしいんですよ。すぐ近くとかも、空き巣に入られた。被害が防げたかもね、これを見つけてもらって」

 空き巣に狙われたものだったのでしょうか。店は警察に被害届を提出することを検討中だそうです。

 

再び一般家庭へ 寝室は「愉快犯」の可能性

 

 我々は再び建物の特定が難しかった、名古屋市内の住宅街へ。

□受信機からの音「ダメ!ダメ!」

 受信機からは何かに話しかける女性の声が聞こえてきました。時間帯を変えたことで盗聴電波に変化はみられたのでしょうか。

□酒井「このマンションですね」

 今回はすぐに部屋を特定。住人を訪ねると、幼い子どもを抱いた20代の女性が出てきました。インターホンを押し、盗聴器の存在を確認してもらうと。

□女性「本当だ」
□酒井「さっきダメとか言ってました?」
□女性「言ってました」
□酒井「全部聞こえているので間違いないと思います」

 1LDKのマンション。まずは過ごす時間が長いというリビングから調査を始めることに。女性が見つめる中、酒井氏が気になったのが、リビングではなく別の部屋。

□酒井「すみません、こっちいいですか?」

 向かった先は女性と子どもの寝室。ここにあるのでしょうか。

 盗聴器はコンセントの中に取り付けられていいます。早速コンセントを取り外すと、出てきたのは、黒いクリップ型の盗聴器。

 実はこの盗聴器、周囲に音があるときだけ電波を出す、いわゆる音声起動型。音がないと電波を停止するため一般的に発見されにくいという代物です。

 コンセントの裏側という場所に酒井氏は。

□酒井「付いている場所はコンセントの中なので、誰かが忍び込んで時間をかけない限りは難しいかと思う」
□女性「そうですよね」
□酒井「カギ持っていれば別ですよ」

 すると、女性があることを思い出しました。

□女性「1本、カギはなくしたんですよ。(マンションに)入って、1年たつかたたないかぐらいに。タクシー乗ったときにカギをキーケースごと落としちゃって。タクシー会社に問い合わせしても見つからなくて」

 カギをなくしたことがあるという女性。その時はすぐに見つかると思い、カギは変えていませんでした。

□酒井「気味が悪いので、カギぐらいは交換しておいたほうがいいかもしれない。管理会社と相談して何かわからないことがあれば言っていただければ」
□女性「まさかうちに付いていると思わなかったので…」

 女性は後日、警察に相談に行くということです。

□酒井「情報を得るならばリビングなんです。寝室というのは“愉快犯”ですよね。情報を得るうんぬんではない」

 個人のプライバシーが筒抜けになる盗聴。あなたの会話も誰かに聞かれているかもしれません。

   

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