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ちょっと変わったバスツアー “幻の路線”を探しに 愛知・設楽町

報道局
愛知特集 2018/7/25 12:20

 

 ダムの建設工事が進む愛知県設楽町で今月22日、あるバスツアーが行われました。50年前に廃線になった鉄道“田口線”をめぐり、懐かしんでもらおうという企画です。

 愛知県新城市の鳳来寺の参道に立つ老舗の料理店「かさすぎ」。店主の岡田孝一さん(82)は趣味の8ミリカメラで当時の田口線が走る姿を記録していました。廃線50年という節目の今年、倉庫の奥深くにあったフィルムを探しだしたのです。

 

 

「今になって、ようやく50年前に撮ったことよかったなと思います。いま思い出して、おかしな感じですよ」(かさすぎ店主 岡田 孝一さん)

 

豊橋鉄道 田口線の歴史

 田口線、正式には豊橋鉄道田口線。愛知県新城市本長篠駅と設楽町の三河田口駅を結ぶ路線距離22.6キロメートルの単線の鉄道でした。

 

 

 90年余り前の1929年(昭和4年)設楽町にある、皇室が所有する森林、御料林から木材を運び出すために当時の宮内省や地元の酒蔵などが出資して建設されました。

 1932年には三河田口駅まで路線が伸び、設楽町の中心部と豊橋市など都市部を結ぶ生活の足として活躍していました。撮影した岡田さんは幼かったころの田口線の思い出を、今でも忘れられないといいます。

 

 

「駅員など顔なじみなので、電車が出てから止めてもらって、その電車に乗っていくと。みんなが見るもんで恥ずかしかったけどね」(岡田孝一さん)

 今では考えられないことが何度もあったという岡田さん。そんな田口線も利用客の減少や、度重なった水害の影響で、ついに1968年8月31日、39年の歴史に幕を下ろしたのでした。

廃線跡をめぐるツアー企画

 そして今年、田口線を懐かしんでもらおうとツアーを企画したのは、田口線を運行していた豊橋鉄道です。

 

 

「田口線の反響は大きくて、あっという間に満席になりました。地域の人々に愛されていた田口線だったんだなと、企画者ながら感じています」(豊橋鉄道営業企画課 杉田雅敏 主任)

 かつて田口線の線路だった道路を走り、バスが向かったのは田口線で実際に走っていた車両が展示してある奥三河郷土館。

 

 

 当時の車両を見学し運転席に座った男性は、

「なんか、うれしいですね」(ツアー客)

 曲がりくねった道路を通り廃線跡をめぐるバスが向かったのは、田口線の終点、三河田口駅。

 

 

「三河田口駅が沈んじゃうと言うんですね。ダムに沈むのなら、その前に見ておこうかと(来た)」(ツアー客)

 実は三河田口駅があった地域は、2026年の完成を目指す設楽ダムによって、完全に水没してしまいます。現在、残っているのは駅舎の基礎とプラットホームの一部分。

 田口線の沿線で景色が一番いいといわれる豊川沿いの線路跡を歩けるのも、今年度が最後になるかもしれないといいます。

 50年前、住民に惜しまれつつも、その役目を終えた豊橋鉄道田口線。当時を懐かしむ人々に今、再び注目されるようになってきましたが、全貌を見ることができる時間はもうあとわずかです。

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