中京テレビNEWS中京テレビNEWS

投稿BOX
投稿BOX

卒業シーズン高校生活「最後のお弁当」を取材、親の気持ちが込められたお弁当に子どもたちは感謝

報道局
愛知特集 2019/1/22 15:17

 卒業シーズンの時季、特別なお弁当が話題になっています。それは、高校生活を締めくくる『最後のお弁当』。親の気持ちが込められたお弁当に、子ども達は照れながらも感謝の気持ちを伝えたようです。

 取材班が訪れたのは、名古屋市千種区にある愛知工業大学名電高等学校。昼休みに入り、お弁当を食べ始める生徒たち。この日のお弁当は特別です。そのワケは?

「最後なので好きなおかずをリクエストしたら入れてくれたり」
「“いままでありがとう”ですかね」(生徒)

 卒業する3年生にとって、この日が学校でお弁当を食べる最後の日になるのです。

 最近では卒業弁当などと呼ばれ、親が子どもに向けて、「グッバイ弁当」と書かれたものや、メッセージが添えられたものなど、さまざまな形のお弁当があります。こうしたお弁当は、SNSなどでも、デザインや内容で話題となっています。

 そこで、取材班は今回、生徒2人の「最後のお弁当」を裏側をのぞいてきました。

3年間、朝4時起きの弁当作りに感謝の気持ちを

 取材班がこっそり訪ねたのは、高校3年生の佐藤杏さんのお宅。娘のために「最後のお弁当」を作るのは佐藤杏さんのお母さん・紀子さんです。

 杏さんはどんな娘さんなのか、聞いてみました。

「ほんとに(3年間)吹奏楽ざんまいで」(佐藤杏さんの母・紀子さん)

 杏さんは3年間、吹奏楽部に所属。授業後の練習以外にも、早朝や昼休みも猛練習に励んでいたそうです。そのかいあって、トランペットでアンサンブルのチームの一員となり、第41回全日本アンサンブルコンテスト全国大会で金賞を受賞しました。

「金賞を取って、本当に夢みたいで、東海大会抜けて『ありがとう!』と言われたのが、すごくうれしかった」(佐藤杏さんの母・紀子さん)

 そんな杏さんのために、毎朝4時に起きてお弁当を作ってきたお母さん。夜は早い時間にソファで寝落ちしてしまったことも、今ではいい思い出だといいます。

「緊張で、朝寝坊したらいけないみたいな感じがあって、何回も目が覚めていました」(佐藤杏さんの母・紀子さん)

 佐藤家の長女として生まれた杏さんが、トランペットと出会ったのは小学生の頃。高校入学後、吹奏楽に打ち込む杏さんが、家族の生活の中心だったといいます。

 充実した高校生活を送っていた杏さんは一度、家族への負担を気にして手紙を書いていたそうです。

「家族4人でどっぷりとやっていましたね。本人が一番中心でやってもらっていたというのを感じていたのか、定期演奏会の時の手紙に『妹に寂しい思いをさせたね』とか書いてあったから、ちゃんとわかっているんだなと思って」(佐藤杏さんの母・紀子さん)

 娘への最後のお弁当ということで、紀子さんの力が入ります。撮影はお父さんの隆彦さんが協力してくれました。

「(杏の)好物のナスを入れましょうか。キャラ弁とか小さい頃も全然作れなかったんですが、トランペットだけで、高校3年間過ごしたなと思ったら、イラスト見て、これくらいだったらできるかなと」(佐藤杏さんの母・紀子さん)

 そして昼休み。何も知らずに学校でお弁当を開けた娘の杏さんの反応は。

Q.好きなものは入っていましたか?
「はい、ナスです。おいしいです」(佐藤杏さん)

 いつもよりも豪華なおかずに感激している杏さん。

「3年間、朝4時すぎに起きて、弁当を作ってくれて、だいぶ自分よりも早く起きて、なかなかきつかったと思うんですが、それでも毎日おいしいお弁当を作ってくれて」(佐藤杏さん)

 お弁当を食べ終わり、杏さんが学校帰りに寄ったのは花屋さん。お母さんが好きな花を買いました。

Q.今日のお弁当は?
「驚きましたし、うれしかったです」(佐藤杏さん)
Q.お母さんのサプライズは成功ですか?
「大成功です」(佐藤杏さん)

 そして、

「サプライズ返しというか、3年間、一緒に駆け抜けてくれて、ありがとうございました」(佐藤杏さん)
「よくがんばりました。お互いに」(杏さんの母・紀子さん)

 

人生ではじめて両親から手紙をもらい親のありがたみを感じた

 一方こちらの男子生徒は、お弁当を開け大声をあげていました。

「ちょっといつもより豪華だぞ!かつ丼きたぞー!」

 喜んでいたのは、横井丈留くんです。

「いつも(親が)作ってくれているから、おいしく食べています」(横井丈留くん)

 お弁当を作ったのは、母親の祐子さん。丈留くんのために、毎朝5時半に起きて、お弁当を作ってきました。

「弁当は苦労しましたね、やっぱり。メインの食材が重ならないようにとか、飽きないように考えていました。献立を」(横井丈留くんの母・祐子さん)

 幼いころは体が丈夫ではなかったという丈留くんは、生まれつき食が細かったそうです。そのため祐子さんは、健康に育ってほしいという願いを込めて、毎日お弁当を作っていました。

「(お弁当は)全部空っぽでお弁当箱が返ってくるので。3年の中ごろまで無遅刻無欠席で、3年間がんばって、あの子ががんばって通ってくれて、それで満足しています」(横井丈留くんの母・祐子さん)

 思いを込めた最後のお弁当の中身を撮影してもらいました。

「きょう息子(二男)が起きません。自撮りでご勘弁を…」(横井丈留くんの母・祐子さん)

 撮影を頼んでいた丈留くんの弟が寝坊というハプニング。

「きょうのお弁当はかつ丼にします。時間がないので急ぎます」(横井丈留くんの母・祐子さん)

 お母さんがお弁当に込めた思い、丈留くんはどう受け止めたのでしょうか。

「きょうはセンター試験の前なので、“受験に勝つ”ということで“かつ丼”ではないかなと思います。いままでの3年間作ってくれた感謝を込めて食べたいです」(横井丈留くん)

 そして、サプライズはもうひとつありました。

「母親と父親から(手紙)ですね。母さんは“普通にがんばったっていうことと将来がんばってくれ”っていう。父さんからは“父親らしいことができなかった”みたいなことは書いてありましたけど。単純にうれしかったなって思います」(横井丈留くん)

 肝心のお弁当ですが、量が多かったのか、丈留くん、少し残してしまいました。でも家に帰ると、こっそり、平らげていました。

「残すのはちょっと失礼というか。せっかく、つくってくれた親に対して、申し訳ないかなっていう思いがあるので、毎回全部食べて返すようにしています」(横井丈留くん)

「ただいまー」(母・祐子さん)
「おかえりー。かつ丼が多いわ」(丈留くん)
「かつ丼が多い…、そっか、やっぱり多かったか…」(母・祐子さん)

 高校生にもなると、親に向かって話すのは照れくさいもの。しかし、この時ばかりは。

「3年間毎日ですね、お弁当作ってくれてありがとうございます。健康に気を使ったメニューが、ずっとだったのでおいしかったです」(丈留くん)
「よかったです。こちらこそありがとうございました」(母・祐子さん)

 高校最後のお弁当に込められた思いとともに、彼らが将来に向け大きく羽ばたいていくといいですね。

卒業シーズン高校生活「最後のお弁当」を取材、親の気持ちが込められたお弁当に子どもたちは感謝

この記事をシェアする

2019年1月
« 12月   2月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
中京テレビNEWSLINEで中京テレビのニュースを読む 友だち追加
2019年1月
« 12月   2月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

中京テレビNEWS トップへ