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自由すぎる「福よせ雛」 名古屋のパワフル主婦が発案 過疎の町の救世主として期待

報道局
愛知特集 2019/3/5 18:26

 歴史的瞬間を再現したり、鉄棒をしたりと見たことがないようなおひなさま。名古屋の主婦が始めた「福よせ雛(ひな)」が、今、全国で注目されています。そのワケとは?

 この季節、おそろいのかっぽう着で現れるおばさまたち。

 作っているのは「福よせ雛(ひな)」。家庭に眠る処分できないひな人形を全国から集め、クスッと笑える姿に変身させる、笑顔と福を呼ぶのが目的です。

 9年前に名古屋の主婦・吉野孝子さんが始めたこの取り組み。

 ある過疎の町から熱烈なラブコールを受け、町おこしを担うことになりました。それは一体、どんな方法なのでしょうか?

 子育ても終えた吉野さんたちベテラン主婦グループ。これまで作ってきた福よせ雛はなんと1万体以上です。

「昔マージャンを作ったときは、すごい快感。男性に好評でした」
「この人たちはゴージャスな叶姉妹みたいな」

「(フランスの)ナンテールで開催される福よせ雛にツアーで行くんですよ。これがパンフレットで、パリの隣なのでパリの地図を持っているんです」(メンバー)

 9年前に始めたときは、たった1か所の展示でしたが、その面白さが受けどんどん拡大。

 その場所や土地にちなんだ展示など、それぞれが趣向を凝らし、現在は名古屋を中心に25か所で開催されています。

 今年は海を飛び越えフランスからもオファーが。海外へも福を運びます。

 吉野さんが福よせ雛を始めたきっかけは、使われなくなったひな人形を触ったとき、頭や手足が自由に動くことを知ったからでした。

「こういうふうにすると、針金だから動くじゃん。それが分かると猪突猛進。走って行く、誰も止められない」(吉野孝子さん)

 思い出がたくさん詰まった大切なひな人形は、簡単には捨てられないもの。

 主婦も何か社会の役に立ちたい。心の底にそんな気持ちがあったという吉野さん。9人の仲間を明るく引っ張ってきました。

「(主婦は)何をやっていいのか分からないんです、社会のために。そう思っているよりも、とにかく何かをやろう。私たちがこのおひなさまをどこかで活用することで、持ち主と引き受けた方の気持ちがつながったなと」(吉野孝子さん)

警察官も驚く自由すぎるひな人形

 ひな祭りが近づいた2月下旬。吉野さんたちがやってきたのは名古屋市中村区にある中村警察署。警察の活動を楽しく紹介して欲しいと依頼され、展示は今年で6年目です。

 偉い署長さんも顔パスで会えちゃいます。

「お笑い要素を入れないといけないから微妙ですね。そういう意味ではすごい作りづらいですよ。押収品の段ボールも作ってきた」(吉野孝子さん)
「すごいですね、ちょっと凝りますね」(西川幸伸 署長)
「肩も凝ったりして。とりあえず行きます、仕事に」(吉野孝子さん)

 吉野さんの勢いに、署長もタジタジ。

 そして登場したのは、中村署の展示で毎年恒例の「あるもの」。

「今年はこんなのを作りましたので、よろしくお願いいたします」(舩橋睦幸 警部補)
「いやいや上手上手。仕事ヒマだった?」(吉野孝子さん)
「いや、合間合間で」(舩橋睦幸 警部補)
「違う違う、警察はヒマな方がいいんだよ。警察が忙しかったらいかんでしょ」(吉野孝子さん)

 署員自らが作ったのぼり。他にも機動隊のヘルメットや帽子なども。この細かさ、みなさんなかなかやりますね。

「これよこれよ。このバッグを作ってくれたのよ。男の人(署員)が作ってくれた。これをこういう所に 置いておくじゃん。持ってかれちゃうじゃん」(吉野孝子さん)

 中村署に持ち込んだ人形は約50体。歴代の小道具と共にいざ作業するかと思いきや、たくさんの人形と小道具を前に悩み始めた吉野さん。この時、役立つのが主婦の経験だと言います。

「冷蔵庫を開けて、ご飯を作るのと一緒。(Q.ある材料で何を作ろうかなみたいな?)なるべく早く、かっこよく」(吉野孝子さん)

 毎年違うネタを考えなければいけないプレッシャーの中、できあがったのは、「ひったくり注意」と「あおり運転」など。

「面白いですね。警察にこんなのあるなんてビックリした。いいアイデアですね、これも面白い」(見に来た人)

福よせ雛で町おこし

 そんな吉野さんに思わぬ話が舞い込みました。2月下旬、まだ真っ暗な早朝5時に吉野さんはある場所に向かっていました。

「今から鳥取県の日野町という所に行きます。(Q.鳥取ですか、じゃあお泊まりで?)いや、帰ってくる、帰ってくる。泊まらないですよ、帰ってきますよ。主婦は泊まらないの、遊びで行くわけじゃないから」(吉野孝子さん)

 名古屋から新幹線で岡山へ。そこから北へ向かい、片道4時間半をかけて着いたのは鳥取県日野町。

 名古屋とは縁もゆかりもないこの町が、去年、福よせ雛の存在を知り吉野さんにラブコールを送ったのです。以来、吉野さんは、町に通うこと10回以上。

 かつては出雲街道の宿場町としてにぎやかだった町も、過疎化が進み人口は激減。

 福よせ雛を偶然テレビで知ったのは安達さん。町の救世主になるとひらめきました。

「(福よせ雛を見て)笑ったと思います。自分自身がフフフと。おひなさまは笑うものではないと思っていた。マジメにこうしてね。絶対人が来ると思いましたね」(伯耆の国根雨宿福よせ雛プロジェクト 安達幸博 実行委員長)

 日野町が考えたのは人口3000人の町に、3000体の福よせ雛を飾ること。役場の入り口ではたくさんのおひなさまが出迎えます。

「最初は何を持って遊んでるかと聞かれますが、(ガラスの)掃除なんですと言うと“へぇー”と言うてね。みんな笑顔になるし、この企画にものすごく賛同して、ビックリされる」(伯耆の国根雨宿福よせ雛プロジェクト 森田順子さん)

 ただ並べるだけではありません。その名もおひなさま住民課。

 大切なひな人形を日野町に贈った人に、人形用の住民票が発行されるというものです。町は約3000体のおひなさまをひとつひとつ番号で管理。

 自分の人形が日野町にいることを持ち主に知ってもらうことで、少しでも町のファンになってもらえないか、そんな願いが込められています。

 しかし、地元の人たちに福よせ雛を理解してもらうのは、簡単なことではありませんでした。

 吉野さんが向かったのは日野町にある「お茶屋 おがた」。

「今回初めてですから、どうなることかと思った」(お茶屋 おがた 緒形尚子さん)
「いくら説明してもみんな「…」だったもん。なに??みたいな」(吉野孝子さん)

 吉野さんは、福よせ雛を見たことのない人にその面白さを熱く語ってきました。

 そして今年に入り、全国から集まった3000体のひな人形を町内8か所へ配り、地元の人による展示が始まったのです。

 お茶屋さんを営む緒形さんは、小道具をうまく使ってお手前をするおひなさまを考えました。

「こういうふうに手が動くもんですから」(お茶屋 おがた 緒形尚子さん)
「だいぶ慣れたじゃん」(吉野孝子さん)
「最初はこわかったんですけどね。大丈夫だからということで」(お茶屋 おがた 緒形尚子さん)

 そして、お隣のおもちゃ屋さん「おもちゃのきじま」でも。

「吉野さんのおかげで、「ひな町」になりましたね。ここに鉄人28号を持っております。レトロっぽいものが好きで、ボンネットバスなど並べています」(おもちゃのきじま 木島泰さん)

 町の郵便局も展示に参加。「タンス貯金 要注意」を呼びかけています。

 町の展示を見に来る人たちも増えてきました。

「いい考えだわ。ただ飾ってあるよりはね」
「数が多いのにビックリするわな」
「こんだけ生きた人間がおりゃ、ここもにぎわうんだけどね」(来場者)

「手応えを感じていますので、2~3年後に花が咲くかと思います」(伯耆の国根雨宿福よせ雛プロジェクト 安達幸博 実行委員長)

「みなさんの感性で日野町に根づかせてほしい。このままの状態で進めば、日本一すごいおひなさまに なると思います。楽しみ!」(吉野孝子さん)

 福よせ雛で町おこし。吉野さんのパワフルな声が日野町を後押ししています。

【中京テレビ 「キャッチ!」 3月4日放送より】

自由すぎる「福よせ雛」 名古屋のパワフル主婦が発案 過疎の町の救世主として期待

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