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作物食い荒らす「特定外来生物」 駆除業者との5日間にわたる闘い 岐阜

報道局
岐阜特集 2019/6/1 9:00

 

 全国各地に生息する「特定外来生物」の数々。繁殖した経緯は様々ですが、生態系への影響だけでなく、地元の農業にも大きな打撃を与えることがあります。

 駆除を専門に行う業者に密着し、ある生物との5日間にわたる闘いの様子を取材しました。

 

農家が頭抱える害獣被害 手当たり次第に作物を食い荒らす

 

 

 ある動物による作物被害に悩まされていると聞き、取材班は岐阜県西部にある川沿いの畑へと向かいました。

 近くの畑にいた農家に話を聞くと、土の上に顔を出した大根や、食べごろのブロッコリーを手当たり次第に食い荒らされているといいます。

 

 

 この害獣駆除を引き受けたのは、岐阜県大垣市に本社を置く迷惑生物駆除会社「防除研究所」。

「アライグマ、ハクビシン、ネズミ、コウモリ、ヌートリア、昆虫だとシロアリなど、人に迷惑を与える生物を駆除しています」(防除研究所 新中務さん)

 専門のスタッフは30人。いずれも害獣・害虫駆除のスペシャリストです。

 

見つかったのは「ヌートリア」 被害は年間700万円以上

 

 早速スタッフが、問題の川に向かうと…

「うん。ヌートリア、ヌートリアだ」(防除研究所 新中務さん)

 

 

 そこにいたのは、特定外来生物の「ヌートリア」でした。

 ヌートリアは体長50センチ、南米原産のネズミの仲間で、オレンジ色の鋭い前歯を使い農作物を食い荒らします。畑の野菜だけでなく、田植えをした後のやわらかい稲までも食べてしまうといいます。

 

 

 ヌートリアによる農作物被害は、岐阜県だけで年間700万円以上。また、ヌートリアが土手に作った無数の巣穴は雨が降ると崩れやすく、河川における水害の原因になることもあります。

 

学習能力高いヌートリア わなを仕掛け捕獲試みるも…

 

 スタッフはまずヌートリアを目撃した現場の近くに、3か所のわなを設置することに。エサはヌートリアの好きなニンジン。仕掛けたわなのすぐ横にカメラを置きました。

 翌日、スタッフがわなの確認へと向かいますが…

「掛かっていないですね」(防除研究所 新中務さん)

 

 

 ヌートリアはわなに掛からず、エサもそのまま。他の2か所も同じ結果でした。カメラの映像を見てみると、ヌートリアがわなの前まで来て、エサを食べずに逃げ帰って行く様子が残されていました

 ヌートリアは学習能力が高いため、最近は陸上のわなに掛かりにくくなっているといいます。

 

駆除のプロが打った「次の一手」 5日間にわたる闘いに決着

 プロの技術をもってしても、陸上での捕獲が難しいヌートリア。そこで、水上に浮島を作りその上にわなを仕掛けることにしました。

 

 

 駆除開始から5日目、スタッフは水上に仕掛けたわなの確認に向かいました。果たしてヌートリアは掛かっているのでしょうか?

「入っている、入っている」(防除研究所 新中務さん)

 ついにヌートリアを捕獲。わなに掛かっていたのは、体長60センチのオスでした。

「やっぱり水の上のほうが警戒心が少ないんじゃないかなって」(防除研究所 新中務さん)

 水の上はヌートリアの警戒心が緩むとふんだスタッフの予想は的中。

 さらに…

「あ、閉まっている、閉まっている」(防除研究所 新中務さん)

 

 

 立て続けに、水上のわなにヌートリアが掛かっていました。

「まだまだたくさんいるので、継続的に駆除していって減らしていかないといけないですね」(防除研究所 新中務さん)

 

 地元を悩ますヌートリアと、駆除スタッフとの闘いはこれからも続きます。

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