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「寒天」の価格高騰へ 「テングサ」の記録的不漁で困った 岐阜・恵那市

報道局
岐阜特集 2019/6/12 15:00

 

 岐阜県恵那市山岡町は、全国でも有数の寒天の生産地。しかし、原材料のテングサの記録的な不漁で業者から悲鳴が…。寒天の価格高騰は避けられない状況だといいます。

 

 名古屋市中区大須にあるカフェ「吾妻茶寮」。客からの注文を受けたキッチンを覗いてみると、グラスの中には“寒天”。その後、わらびもちやアイスなどを積み重ね、最後には再び “抹茶寒天”。

「おいしそう」(客)

 この店の看板メニュー“吾妻パフェ”。こだわりの国産の寒天は、後味さっぱりの良いアクセントになっています。

 

 

 しかし、この“寒天”を巡って深刻な事態が起きているということで、取材班は周囲を豊かな自然に囲まれた岐阜県恵那市山岡町へ。この地域では、冬の間の1日の寒暖差や雨の少なさを生かして行われている「細寒天」づくりが盛んで、全国の約8割を生産しています。

 

 

 細寒天を麺にしたヘルシーな“寒天ラーメン”、寒天メニューたっぷりの弁当を食べることができる“寒天列車”まであるといいます。

 

 

 細寒天を生産するメーカー「山一寒天産業」の倉庫に伺うと…

「こちらが原料の“テングサですね”」(山一寒天産業 西尾幸久代表取締役)

 倉庫に積まれていたのは、寒天の原料となる“テングサ”。しかし…

「毎年毎年、苦しんでいます。響きますね、経営に」(山一寒天産業 西尾幸久代表取締役)

 

 

テングサ産地 水中になにもない?

 “寒天の命”でもあるテングサになにが…?山あいの寒天産地が苦しむワケ。それは遠く離れた海にありました。

 取材班が向かったのは、静岡県西伊豆町の全国屈指のテングサの産地。5月下旬から収穫が始まっています。

 

 

 漁師たちが船に乗り込み、いざ漁場へ。実は、テングサ漁は素潜りで行われています。漁を終え戻ってきた漁師に、漁の成果を聞いてみると…

「何もない」(漁師)

 本来この時季の海底は、テングサで赤いじゅうたんの様になるそうですが、この日水中にカメラを入れてみると、岩場があらわとなりテングサではなく“藻”が多く見られました。その差は、以前の水中の様子を撮影したものと比べて見ると、一目瞭然です。

 

 

 伊豆漁協によりますと、ピーク時1000トン以上とれたテングサの収穫量は去年約64トンと、10分の1以下に。価格も、2012年から2018年までの6年で倍近くとなっています。

 

 

 そして今シーズンはそれに加え、去年を上回る記録的な不漁が心配されているのです。

 

寒天メーカー 外国産も使うが…

 恵那市山岡町の寒天メーカーも、静岡県の伊豆からテングサを仕入れていました。

「(伊豆のテングサの仕入れ値は)4~5年前の2倍近くになっていますね。年々2~3割ずつ上がってますから、製品をその分だけ値上げはしてますけど、追いつかないような状態ですね」(山一寒天産業 西尾幸久代表取締役)

 

 

 止まらない値上がり。頼りたいのは、外国産の安い“テングサ”。しかし…

「これが日本のテングサですけど、全然見た目違うでしょ?」(山一寒天産業 西尾幸久代表取締役)

 外国産のテングサは、国産のテングサと比べると色や太さが違います。加工する際にも、国産のもののほうが溶けやすく上質な寒天になるということです。

 

 

「(外国産を)上手に使って原価を抑えながら、上質な寒天を作るのが難しいところですね」(山一寒天産業 西尾幸久代表取締役)

 最盛期となる冬に向かってさらなる価格高騰も予想される、“寒天”。名産地では、早くも頭を抱えています。

 

「寒天」の価格高騰へ 「テングサ」の記録的不漁で困った 岐阜・恵那市

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