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真珠養殖の危機 アコヤガイ大量死の謎 三重・志摩市

報道局
三重特集 2019/9/14 9:00

 真珠養殖に使う「アコヤガイ」が謎の大量死。3年前、「伊勢志摩サミット」で世界に注目され、真珠フィーバーに沸いた三重県が今、真珠養殖の危機に直面していました。いったい何が…。

 

 三重県志摩市の賢島。人口わずか100人の小さな島。訪れていた観光客に島の印象について聞いてみると…。

「海がきれいで“真珠が有名”」(東京から来た女性)

 

 賢島といえば英虞湾(あごわん)でとれた真珠が名産品となっていて、島の至る所に販売店が軒を連ねています。

 

 全国有数の真珠の産地としても知られている賢島ですが…。

「真珠の数が減ってしまう。影響が出ると思う。来年、再来年、大変心配ですね」
「今までにないことですね。本当に早く原因がわかれば…」(真珠販売店)

 多くの販売店から聞かれた不安の声。今“真珠”に何が起きているのでしょうか?

 

 取材班が訪ねたのは、賢島を囲む英虞湾の真珠養殖場。するとそこで目にしたのは…。

「こういうのが、死んじゃった貝」(真珠養殖業者)

 真珠養殖に使われる母貝の「アコヤガイ」が大量に死んでいたのです。

「少なくとも3割は死んでますね。ひどいのだと5割死んでますから。もっとひどいのもありますよ」(真珠養殖業者)

 

 順調に成長したアコヤガイには、貝の身がぎっしりと詰まっていて、中か真珠を取り出すことができます。

 しかし現在半分ほどのアコヤガイは、口を開けて死んでいて、中身が空っぽの状態に。

「もう来年、再来年の貝まで影響が出てきてますから。このまま休業・廃業してしまうという人も増えてくるんじゃないですか。そうなってくると真珠の生産全体にも響いてくると思います」(真珠養殖業者)

 

 こうした事態を受け、9月10日、女性養殖業者と意見を交わした三重県の鈴木英敬知事は。

「稚貝の7割近くが、へい死しているということで、複数年にわたり影響が出る可能性がある。大変、重く受けとめています」(三重県 鈴木英敬 知事)

 何らかの病気の可能性が指摘されているものの、いまだ原因がはっきりしないアコヤガイの大量死。今年の稚貝の死亡率は例年に比べ約5倍になっていて、県は養殖業者に対し一部の融資を優遇する措置を10月から行う方針です。

 

 2016年。賢島を舞台に開催された伊勢志摩サミット。

 各国首脳の胸には地元の真珠があしらわれたラペルピンが輝くなど地元は真珠フィーバーに。

 賢島ではあれから3年がたった今でも…。

「道路の一角の排水溝のふたには、口を開けた貝と真珠が埋め込まれています」(東和之記者)

 

 さらに、アコヤガイの貝柱を使った漬け物など土産店には真珠を前面に押し出した商品も並びます。


 地元では欠かせない観光資源に訪れたピンチ。

「賢島というと真珠がキーワードなので、(大量死の原因が)解明できれば、乗り越えていけることができると強く信じている」(真珠販売店)

 県は原因究明を進めていますが、稚貝の大量死は来年以降の真珠の養殖スケジュールにも大きな影響を与えそうです。

真珠養殖の危機 アコヤガイ大量死の謎 三重・志摩市

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