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伊勢湾台風から60年 教訓を活かした「高潮対策」と、求められる不断の「防災意識」

報道局
愛知特集 2019/9/25 16:00

 

 東海地方に未曾有の被害をもたらした伊勢湾台風から60年。今回、取材班は高潮の研究をしている名古屋大学大学院の水谷法美教授と一緒に、上空から名古屋港を見てみました。

 

 輸出額や貨物の取り扱い量などで国内トップを誇る名古屋港。空から見ることで浮き彫りとなる自然災害のリスクがありました。


 

「正面の右の方にコンテナがたくさん積んであるのが見えるかと思います。最近はコンテナが浸水したときに流れ出したり、流れ出して陸上の施設にぶつかって壊したり、流出が大きな懸念事項になっていると思います。また、完成した自動車も浸水したときに流れ出す可能性があるし、災害を大きくする可能性のある項目かと思います」(名古屋大学 水谷教授)

 

 

 専門家が指摘するのは、コンテナや自動車の流出の危険性。

 これらを引き起こす原因となるのが、高潮です。


 

 高潮とは、台風や低気圧が通過するときに海面が上昇する現象。気圧の低下によって海面が持ち上げられ、さらに強い風によって海水が陸地に流れ込む恐れがあるのです。

 60年前の伊勢湾台風では、5000人を超す犠牲者を出す大きな要因となりました。


 

「伊勢湾台風のときも流木が建物を壊したという記録があります。同じようにコンテナが流れ出しても建物家屋に衝突して、壊れる被害をどんどん増やしたり、危険性は十分考えられると思います」(名古屋大学 水谷教授)

 現代における高潮の脅威は、2018年9月の台風21号でも鮮明なものとなりました。

 兵庫県神戸市では、コンテナターミナルから40個以上のコンテナが海に流出。


 

 

 岸壁に並んでいた中古車は、高潮で押し流され、建物の中に突っ込んでいました。

 実はこうした被害が集中していたのは“堤外地”。同様の場所が名古屋港にもありました。

「これが高潮の侵入を防ぐ防潮壁です。(防潮)壁を境にして海側を“堤外地”と呼んでいます」(名古屋港管理組合 危機管理課 佐々木浩二課長)


 

 高潮が住宅のある地域に侵入しないよう作られた壁。堤外地とは、この防潮壁などを境にした海側一帯を指します。神戸での被害が集中したのも堤外地でした。


 

 名古屋港には物流機能が集まるほか、商業施設なども並びます。すでにこの地域では、伊勢湾台風の教訓から岸壁が他の港より高く作られていました。

 しかし、船の作業に支障が出るため、かさ上げには限界があるといいます。

 そのため、高潮に備える別の対策が求められていました。

 堤外地にある1000台を超える車が並ぶエリア。この冬から設置されるのが。

「高潮は岸壁の方から浸入していくので、車が高潮によって動かないように流出の防止柵を設置しようと考えています」(名古屋港管理組合 佐々木課長)


 

 想定では、車の駐車位置に沿って70センチのポールを設置。高潮で車が浮かんでも、海側に流れないような対策を始めるといいます。

 堤外地で続く高潮の備え。一方で、その外側で暮らす市民はどう備えているのでしょうか。


 

 9月、名古屋港で行われたのは、防潮扉の見学会。伊勢湾台風から60年の節目に高潮対策を知ってもらおうと開催されました。

「一定の部分はこれで守られる、または守ってほしいのが正直な気持ちです」(名古屋市港区の住民)
「このおかげで、ありがとうございますって感じ」(名古屋市中村区の住民)

 かつての経験から、高潮への危機感を募らせる地域があります。

 取材班が訪れたのは、名古屋市港区にある市立稲永小学校。そこにあったのは、伊勢湾台風での浸水の高さを示す記録。



「伊勢湾台風で水が入って、ここが最高の水位」(稲永学区連絡協議会 伊藤克典会長)

 当時、高潮で町は建物の2階に迫る高さまで浸水。さらに港区内は、20日以上も水没状態が続いたといいます。

 現在の被害想定を見ても、この港区稲永の地域は、最大5メートルから10メートル浸水するとみられています。この値は、想定されている津波よりも高い値なのです。


 

「災害は“うちは関係ないよ”という方がいるが、そういう人こそ被害に遭うので、そうならないよう、くどいように周知するのが大事」(稲永学区連絡協議会 伊藤会長)

 高潮に備え、自分たちに何ができるのか。


 

 住民らは地域が孤立した場合に備え、最低限の水で料理ができる方法を学びました。年に5回、こうした訓練を重ねることで、地域の防災力を高めています。

「長期間の避難で、大事に思うのがみんなの協力」
「繰り返し繰り返し、私たちに情報提供してくださることで、私たち自身の心の準備や危機感が芽生えてくるのかなと」(参加者)

 

 60年を経ても変わらない高潮の備え。繰り返しの防災対策が減災のカギを握っています。

 

伊勢湾台風から60年 教訓を活かした「高潮対策」と、求められる不断の「防災意識」

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