2020年10月01日 11時45分

絵はがきに見る鉄道史(18)市営十周年記念 大名古屋祭花電車。その2。

1933年(昭和8年)8月発行の「市庁舎竣工 市営十周年 記念 大名古屋祭花電車」の絵はがき。

屋根にある「祝市営十周年」が目立つ花電車。意匠は工場がテーマでしょう。きっと。

中京工業地帯という言葉がいつからあるかは分かりませんが、今から半世紀前の高校生の時にはあったと記憶しています。日本を代表する工業地帯であることは間違いなく今も続いています。

ところでこの花電車のスポンサーは?

工場を囲む半円の右下に小さなプレートがあり、そこには「矢場町 名倉商会」の文字が見えます。しかしそれが資金提供を意味するかどうかまでの判断は出来ませんでした。

車体横には「タマゴシャンプー」、全面には「玉子洗粉」の文字あり。「タマゴシャンプー」で検索するとヒットするので、その会社と関係はありそうです。(名古屋の会社)

こちらのスポンサーはコロムビアかと思えばどうやらそんな単純では無さそう。

「コロムビア専売店」「蓄音機とレコードは三福 広小路」までは読めました。

さて当時の蓄音機とレコード事情はどうだったのでしょうか?それに関する論文を一つ見つけたので、この1枚の写真を深掘りするべく、読んでみようと思っています。(今のところは、思っている、、、です)

こうした絵はがきを、電車の側から見るか?それとも装飾に時代を感じるか?は人それぞれです。因みに私はこうした装飾(広告)を面白いと思う派です。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!