2020年10月20日 22時55分

絵はがきに見る鉄道史(25)お召し列車。

お召し列車の絵はがき。

日章旗は私の知るお召し列車の場所、煙室扉の前ではなく煙突についています。

沿道で出迎える国民はひれ伏しています。今の時代と異なり、天皇陛下のご尊顔を拝することは無かったでしょう。

そしてこの絵はがきが発行された時代はいつでしょう?

まず蒸気機関車の形式探し。色々調べましたがズバリが出てこない。似ていると思ったのは8850形。1911年(明治44年)にドイツのボルジッヒ社製。先輪が2軸、動輪が3軸で炭水車が3軸。つまり軸配置4-6-0(2C)。この軸配置の蒸気機関車は、日本で使用された例は多くなく、また煙突の長さがこの時代にあっては短いこともあり、8850形の可能性が高いと思っています。

次に客車。イラストでの確認ですが、3号御料車に似ていると思っています。1898年(明治31年)からの使用で、天皇陛下の専用としては1910年(明治43年)までのようですが、その後も使用はされていたようです。(参考:Wikipedia)

そして私なりの結論は1912年(大正元年)前後。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!