2020年12月14日 14時55分

絵はがきに見る鉄道史(40)続 樺太/真岡。

昨日の「樺太/真岡」の続き。

ところで樺太の真岡町の読み方は「まおか」で、栃木県の真岡市は「もおか」と読みます。漢字は同じで読みは異なります。

「真岡本町二丁目」とある絵はがき。

写真の真ん中に非電化の軌道があります。さてこの軌道が何かがさっぱり分からない。

今回UPしている絵はがきは同一のセットで入手したもの。この写真は「本斗みやけ 築港トック」とあるので港に隣接して船の修理も行う造船所があったのかも知れません。

注目はそこにある手押しトロッコ。多分、その「トック」の資材運搬用で使っていた物でしょう。

で、一枚前の写真にある「真岡本町二丁目」の軌道もそんなトロッコの一つだったのかも知れません。

なぜそう言えるかですが、「樺太要覧 昭和15年(昭和16年 樺太庁発行)」の『第八章 交通通信 第一節 交通 軌道』には、2015年12月2日のこのブログで紹介した「大泊市街軌道」ともう一つ、「三井鉱山株式会社線」の2線しか記載が無いからです。つまり当時の樺太庁が、公式に認めた鉄道ではないと読み取れるためです。

もっとも鉄道が写っていたから入手した絵はがき。推理小説を読んでいる気分です。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!