2021年05月09日 11時06分
「名古屋市電車」という多分、今では使わないであろう言葉。当時は「名古屋市電」の「電車」ではなく、「名古屋市の電車」ということでそう呼んでいたのでしょうか。
1922年(大正11年)8月1日に名古屋電気鉄道の軌道事業を名古屋市が買収し、名古屋市電気局による運営が始まりました。この運転系統図は恐らくその直後の発行ではないかと当たりを付け調査開始。
まず「市電未成線」に着目。大津町線「大津町」~「栄町」間の開業は1924年(大正13年)7月20日。
御黒門線「門前町」からの岩井町線の延長は、岩井町(この図では表示なし)までが1923年(大正12年)11月13日。
その先、下江川線「洲崎橋」~「日置橋」間に設置された「水主町(かこまち)」まで延伸したのは1923年(大正12年)12月22日 でした。
東郊線「小針」~「牛牧」、「高辻」~「滝子」間の開業は1923年(大正12年)1月25日。
高岳延長線「東新町」~「公園前」間の開業は1923年(大正12年)9月20日。
(参考)
中央本線を挟んで、当時未成線にもなっていなかった東郊線「公園前」~「小針」 間が繋がるのは1925年(大正14年)12月23日で、もう少し時代が下ります。
(発行年の特定)
以上の情報を元にすると、1923年(大正12年)1月25日から1923年(大正12年)9月20日の間であることが確定します。ふうっ。