2021年07月15日 22時31分

続 高雄、台北、新京の市内交通の回数券。

新京交通の回数乗車券。右側にある「御注意」の内容に特段、私の回数券に対する知識と差はありません。

さて高雄共栄自動車の回数券の「御注意」。

「此ノ表紙ハ最後ノ一片ト共ニ御返シ下サイ」とあり、要は使用後は表紙もお返し下さいとのことですが、こうして表紙が私の手元にやってきましたので、ルールはルールとしてあるものの現場では柔軟な対応をしていたのでしょう。

台湾総督府交通局の「注意」。

「此の乗車券は記名人の外其同行者四名以内に限り使うことが出来ます」「同行者が一二年未満の小児ならば券片一枚で二人乗ることが出来ます」。

比較するのも如何と言われそうですが、東海道新幹線の回数券では

●「回数券6枚と表紙券1枚のセットのきっぷで、回数券1枚ずつ使用できます。」

●「回数券1枚でこども2人の利用はできません。」

とあり、私の「回数券」のイメージはこのパターンです。

つまり使用者(購入者)の名前の入った表紙がないと回数券を使用することが出来ないというのは、私の知識の外となります。定期券に近い運用だったのでしょうか?

また回数券1枚で子供2人が乗れるというのは興味深い規則で、同行の子供二人ということが当時の家族事情を反映しているのかなと思った次第。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!