2021年07月16日 11時09分

7月13日の記事「名古屋市電気局の回数券の続きと東京市電気局の回数券。」補足。

7月13日の投稿の補足。2011年05月13日の記事で使用した写真。

「市電にはご覧の乗換券なるものがあり、電車が交差するところでは乗換が出来たことが読み取れます。」と書いたところ、岡崎市在住の地方史研究家/Fさんから、この乗車券では市電と市電の乗換となっていますが、戦前には市電と市バスとの乗換もあったとご教示頂きました。発行時期として最初の写真よりも少しあとのおそらく昭和10年~11年頃発行と思われる乗車券。

バス路線が赤い線となっている方が分かり易そうなので一枚だけを再掲。更にトリミング。赤文字の部分に「バス乗継」の文字があり、要するにここに鋏を入れないと乗換は出来ないと言うこと。

現在の名古屋市交通局では、マナカの利用でバスと地下鉄、バスとバスなどを乗り継ぐと大人で80円の割引となる乗継割引制度がありますが、それと同様の制度だったのかも知れません。

参考までに1936年(昭和11年)8月5 日発行の「最新改訂版名古屋地図」(丸新舎)にあった市電と市バスの路線図。こちらはまあ雰囲気ということで。

トリミング。「バス乗継」の乗車券とほぼ同時代の路線図のはずですが、全てのバス路線との乗継が出来たわけではなさそうです。

(余談)

一番上の市電の券面では「乗換」とあるのが、市電と市バスの券面では「乗継」とあります。どうやら当時、「乗換」と「乗継」では意味合いが異なっていたのかも知れません。

    

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    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!