2021年11月28日 22時00分
かつて広島県広島市と島根県浜田市を結ぶ路線、広浜鉄道の計画がありました。開通していれば広島~浜田間約89キロ、全区間の80%がトンネルのその路線をノンストップ特急が約55分で結ぶはずでした。
(参照:山陰中央新報社 ふるさとメール [浜田市ふるさとメール] 2008/04/25 第153号 発行:浜田市総合調整室 ◇住民の熱い思いの結晶 ~二度にわたる広浜鉄道計画~(2) 浜田市教育委員会金城分室)
しかしその路線(島根県側の路線名は今福線)は着工はしたものの、1980年(昭和55年)に工事は中断され、その後工事は再開されることなく「未成線」として「幻の広浜鉄道」となりました。
※未成線とは…建設途中で工事が中断したり、完成したが列車が走ることがなかったりした鉄道路線のこと。
11月13日(土)の旅のスタートは広島駅新幹線口。
広島駅新幹線口にあって金色があまりにまぶしいその名も「朝」の像。朝日を浴びて輝いていました。
朝9時20分、広島駅新幹線口を出発した高速バスは水の都・広島の町を抜け、一路島根県浜田市を目指します。
未成線となった広島市と浜田市を結ぶ鉄道路線。その2つの町を今、高速バスが2時間20分で結んでいます。
窓外の風景は典型的な田園地帯ですが、このあとはほぼ山の中。
鉄道が走る予定だったルートとバスが走る浜田自動車道とどれほど離れているかまでは調べていませんが、中国山地を越える道(線路)を作ることの厳しさは容易に想像でき、「全区間の80%がトンネル」というのはそれはそうだろうと肌で感じることが出来ました。
浜田駅。
駅前のオブジェは石見神楽。毎正時になると仕掛けが動き、私もたまたまそのタイミングにここに居合わせ、思わず足を止めてしまいました。
ところで浜田の町に足を踏み入れたのは初めてのこと。大学時代、同じ下宿の住人にこの町の出身者がいたのを思い出しましたが、彼がこの町に戻ったかどうかも含め消息は分かりません。そんなことを思い出したのは年のせいなのか、それとも旅の感傷なのか?さあどうなのでしょう。
浜田駅に入線する452D快速アクアライナー/益田発米子行き。
1921年(大正10年)9月1日開業の浜田駅は今年100周年。
浜田駅から徒歩数分の「石央文化ホール」。
この日、この地で行われたのは「第3回全国未成線サミット」。たまたまネットのニュースで開催を知り、どんな会なのだろうと興味が湧き、足を運ぶことにしたものです。