2021年12月01日 16時36分
新線の跡を道路として整備された区間を歩きます。
眼下には観光客の方に向けてのおもてなしの田んぼアート。今回のツアー参加者向けでは無く、「いつも」とのことでした。
ここは新線(左側、浜田駅から向かってくる)と旧線(右側、下府駅から向かってくる)の合流点。という説明を受けるとそのように見えるのは、鉄道が通るはずだった場所と分かるからでしょう。ただここから1つの線になるわけでは無く、
2つに分かれます。この写真では右方向に向かうのが広島駅方面に向かう旧線。真っ直ぐ橋を渡り、トンネルに繋がっているのが同じく広島駅方面に向かう新線です。
この場所が、今回ツアーで回った今福線遺構の最後の場所。第一下府川橋梁と4連アーチ橋。そして下長屋トンネルの案内看板があります。
旧線の4連アーチ橋。アーチ橋の数もここまで揃っているのを見れば、土木学会選奨土木遺産認定も納得です。
右側の第一下府川橋梁ですが、この場所からではその構造を見ることは出来ませんが、案内看板の写真から判断すれば形は私にとっては普通の橋。それにしても同じ昭和でも戦争を挟んで橋の造り方が大きく変わっているのを見ると、短い期間ながら技術の進歩を感じます。(技術的なことは良く分かりません。あくまでも素人の感想です)
ところでこの2本の橋が、何れも鉄道橋としての役割を一度も果たすこと無く、今もその姿を留めているのはある意味奇跡であり、そして悲しい。私の知る限り、日本で唯一の光景ではないであろうか?
さて4枚前の写真に見えているトンネルが下長屋トンネル。通常は中に入る事は出来ませんが、今回のツアーでは内部の見学が許されました。
トンネルの中には雰囲気の良いライトアップ。先にある明るいところで今回、このトンネルの説明を聞きました。
全長1633メートルの下長屋トンネル。その出口が見えましたが、天候の条件が揃えばこうして見られるものの、トンネル内の湿度が上がると曇って見えないのだそうです。ところでこのトンネルですが、その入口、出口でトンネルの形状が異なる極めて珍しい存在だそうです。(この写真では形状の違いが分からないのが残念です。)
ではその形状はそれぞれどうなっているのかであったり、そもそもそうなった理由については是非、現地でお確かめ下さい。ただ資料不足により、不明な点もあるそうなのでその点はご容赦下さい。