2021年07月12日 11時29分

名古屋市電気局の回数券。

名古屋鉄道の「御乗車記念(の絵はがき)」と一緒に寄贈を受けた品。

名古屋市電気局(今の名古屋市交通局)の回数乗車券。17回券、35回券、53回券の3種類があるのですが、数字の区切りがなぜこうなっているのかは不明。何か理由はあるはず。と、もっともらしく書いても良く見れば回答あり。

17回券は1円、35回券は2円、53回券は3円で細かい料金設定を回避したが分かります。

ところで今となっては鉄道やバスの世界にあって「回数券」は、ほぼ死語になりつつあるのではないでしょうか?

名古屋市交通局に磁気カード「リリーカード」が誕生したのは1988年(昭和63年)のこと。既にそれすら思い出の彼方となっています。

話を回数券に戻します。これらの発行時期は、同時に寄贈された他エリアの回数券から推察して恐らく1939年(昭和14年)前後ではと見ています。

バス(自動車)の回数券の表と裏。裏面は注意書きです。

文面を読むと電車(電気局の市電)にも乗ることが出来るとありますが、私の記憶の限りでは昭和の時代、名古屋市交通局の市電とバスの回数券ではそういう扱いは無かったはずで、これは便利な制度と思いました。

こちらは電車の回数乗車券。

結局のところ市電の乗車券でもバスに乗ることが出来るので、分けることも無かろうかと思いつつ、当時は車掌さんから買っていたと思われることから、基本、バスの乗客はバスの回数券、市電の乗客は市電の乗車券とし、収入の主体がちゃんと分かるようにしていたのでしょう。(私の推理)

最後に回数券の中面。ちゃんと広告が入っていました。

因みに右上の「星製薬」は今もあります。

リーランプ、リートロンはネットで検索すると、某か出てきますが私には良く分からない。ここから先に踏込むことは止めておきます。

2021年07月11日 15時14分

ペーパークラフトの駅舎。

ペーパークラフトに初挑戦。

元々、今作っているジオラマでは紙でオリジナルの駅舎を作る予定だったのですが、やり始めてすぐにギブアップ。

まずは既製品で習熟運転に入りました。

セットには駅舎を始め幾つかの建物のキットがあるのですが、今回は駅舎のみ。こうして切り出すにしても、金属製定規を使いながらもカッターが真っ直ぐ走らない。

作り始める前の「楽勝!」気分は木端微塵。最初の1球で被弾、即降板となったピッチャーと相成りました。

敷いてあるカッターマットのマス目は1センチ。部材の大きさは推して知るべし。で、これが何かと言えば改札口。

外側だけでは無く、駅舎内も再現する物はあります。

ここまでで約半日。何となく建物に見え始めました。

屋根を付け、駅舎の表側をくみ上げます。

駅名標も入り、玄関周りも整いました。

置き場所はご覧の高台の予定。作り物としてはないのですが、イメージとしては国鉄の駅に隣接し、奥の方に広がる市街地に向かう小私鉄。

さてこれからその辺りの仕上げに入ります。

2021年07月10日 11時15分

名古屋鉄道株式会社の御乗車記念(の絵はがき)(3)昭和12年頃?

名古屋鉄道の御乗車記念。「御乗車記念」ですから、乗った方に配布していたのでしょうか?それとも乗客に売っていたのでしょうか?

誰にでも配布とは考えにくいので、例えば特急の乗客だけとか?考えるのはこれ位にして次に進めましょう。

聚楽園大仏、豊川稲荷、新箱根ドライブ、天竜峡、岡崎公園、鳳来寺。

聚楽園大仏は1927年(昭和2年)に開眼供養。(参照;東海市観光HP)

新箱根ドライブを走るバス、レオ号は1934年(昭和9年)から運行開始。(参照;名古屋鉄道社史/1961年)

但し、いつまで走っていたかまでは不明。

南知多、新舞子海水浴場、内海海水浴場、長浦海水浴場、小倉公園、新舞子帝国大学水族館。

長浦海水浴場のタコ(鉄筋コンクリート製の「タコのターちゃん」)のオブジェは、1927年に作られた物。(参照;知多デジタルミュージアム デジタル写真館 ~知多の記憶~)

小倉公園については、常滑市に小倉の地名を見つけたもののそこから先、不明。絵はがきになる位だからそれなりだっとは思うものの…。

最後の砦は新舞子帝国大学水族館。東京大学の施設で、昭和11年8月、新舞子駅の西側に東洋一の水族館として開館したものだというところまでは分かりました。(参照;東大農学部の歴史HP)

ということで結局のところ1937年(昭和12年)以降であることは分かったような、そしてその先は分からないような頼りない歴史検証。

最後に私の結論は、昭和12年に名古屋で開催された名古屋汎太平洋平和博覧会(1937年(昭和12年)3月15日~5月31日)の輸送を、名古屋鉄道も担ったとのことでしたので、それと3400系の登場を合わせて発行、配布された物であろうと言うこと。

さてここから進むことは出来るのだろうか?

などなど堅い話はさておき、私自身は古い絵はがきを見て往時を偲ぶのがただただ好きなだけで、今回も楽しい時間を過ごすことが出来ました。

2021年07月09日 9時31分

名古屋鉄道株式会社の御乗車記念(の絵はがき)(2)検証ならず。

昨日の続き。

もう一度タトウを見てみましょう。

まず見開きの表側となる部分には銀の縁取りがあります。そのことから何かのタイミングで、力をいれて作った物では無いかと思われます。ただ名古屋鉄道の発足記念でないことだけは3400系の図案で断定できます。

1枚目の絵はがき。名古屋信貴山、渥美半島、天竜下り、河和口海水浴場、源義朝公御廟(愛知県美浜町)がありますが、当時はともかく今はメジャーではない所もあって時代は分からず。

鬼岩公園、日本ライン、入鹿遊園地、蘇水峡、犬山公園、蒲郡。ライン下りで何かないかと思いつつ、撮影時期を特定する物は見当たらず。

谷汲山、長良川鵜飼、金華山、中山七里、下呂温泉、長良川下り。

帆掛け船の長良川下りって「いつどこの話しよ?」。ネットで検索しても、それらしきものを発見できず。

下呂温泉の写真に写る鉄橋は間違いなく高山本線。区間としては下呂~禅昌寺間で、その区間は1931年(昭和6年)5月9日開業ですから、年代特定ならず。(続く)

2021年07月08日 23時19分

名古屋鉄道株式会社の御乗車記念(の絵はがき)。

今回、NPO法人名古屋レール・アーカイブスに寄贈を受けた絵はがきの紹介。

現在の名古屋鉄道が誕生(名岐鉄道と愛知電気鉄道が合併)したのは1935年(昭和10年)8月1日。この絵はがきは当然ですがそれ以降の発行。

さてここから私の仕事として時代考証が始まります。

絵はがきのタトウ(包紙と言った方が分かり易いかな?正確には包紙とは違うようなのですが…)の右上の電車。

名鉄3400系電車。「いもむし」の愛称で親しまれた電車で、1937年(昭和12年)の登場。と言うことはそれ以降の発行となります。言葉が軽いですが、この絵はカッコいいですよね。

ここから更に絞っていくのですが、実は私も全く知らないというか、これまで手に入れた絵はがきには無かった施設が出てきました。ここから先はまた明日。

 

2021年07月07日 21時51分

豊橋鉄道市内線(東田本線)、1時間だけの撮り鉄。

6月中旬、所用で豊橋に出掛けた際、1時間だけ豊橋鉄道市内線の撮影をしました。

13:57。豊橋駅のペデストリアンデッキから駅前大通・新川電停方面を臨む。

14:08。札木を出た電車が新川に向かって回ってきました。150mm(35mm換算で300mm)で撮影。

前の写真の続き。

この構図も面白そうと思いがけずシャッターを押した1枚。

駅前大通りには彫刻が並んでいます。それを絡めて1枚。14:15。

1時間に8本、上下合わせて16本が走るので、次から次へと撮影。

14:26。昭和6年完成の豊橋市公会堂をバックに1枚。ここで何度かカメラを構えたことがあり、この美しいデザインの建物と何とか絡められないかと挑戦しているのですが、私にはまだ正解が見つけられません。まあ車のかぶりもありますし…。

14:55。思うような成果が上がらない中、次の予定もあって豊橋駅まで戻り、これがこの日最後の1枚。

話は変わりますが、いつもの年なら夏はビール電車に乗りに(呑みに?)豊橋に足を運ぶのですが、今のところ「やる」という情報がありません。豊橋鉄道の公式HPでは『2021.05.28 今年度の「納涼ビール電車」は、ただいま計画中です。決定次第こちらでお知らせを致します。』のまま更新が止まっています。

もっとも私はほぼ諦めてはいます。

だから…、ではありませんが、この夏、豊橋鉄道渥美線で夜行列車が走ります。

●ワクワク♪駅間特別停車&始発列車前特別撮影会in三河田原「カラフルトレイン夜行列車特別ツアー」

開催日は8月21日。

詳しくは豊橋鉄道の公式HPでご確認下さい。

20代の頃なら面白がって出掛けたかも。

そう言えばJRを除く私鉄の夜行列車は「いすみ鉄道」であったり「えちごトキめき鉄道」「東武鉄道」があったりしましたが、渥美線の片道18キロは間違いなく最短記録。

と思っていたら岳南電車の9.2キロがありました。今週末の7月10日~11日で運転予定。各社各様で知恵を絞っています。

2021年07月06日 14時25分

Inspired by 南田裕介さん。名鉄電車の吊革。

6月26日に名鉄カルチャースクールで行われた南田裕介さんの講座に触発されました。

天井に直接取り付けられた吊革が名鉄名物とは知りませんでした。講演会の時、参加者の中には頷いておられる方もいたので、どうやら知っていた人はいるようでした。

こちらは地下鉄車内。なるほど!

ところでどうして名鉄電車の吊革は天井に直接付けられたのでしょう?

また最近の電車でそれを止めたのは何故でしょう?これも研究課題になりそう。

2021年07月05日 23時16分

地図でたどる鉄道150年の歩み。

今日から名古屋・栄の中日文化センターで始まった講座「地図でたどる鉄道150年の歩み」の第1回目を受けてきました。

講師は地図研究家の今尾恵介さん。実は個人的にも存じ上げている方です。

今日から毎月第一月曜日に開催されるこの講座は、来年2022年が1872年の日本の鉄道開業から150年の節目の年となることから企画されたもので、全6回で明治から令和までの鉄道史に触れる事になります。

ところで来年は名古屋市営の公共交通が誕生して100年の節目の年でもあります。1922年(大正11年)、当時民営だった市内電車が名古屋市に経営が移管されたのが市営交通の始まりで、今や路面電車の姿はなく。市内を縦横に走る地下鉄と市バスが主役となっています。
その両方を合わせ、いつかはこのブログで「名古屋の公共交通史」を紹介したいと考えており、今回の受講はその参考にすることも念頭に置いての行動です。

しっかり勉強して皆さんに「鉄道趣味」の面白さをお届けしたいと思っています。

2021年07月04日 21時39分

100円ショップのおもちゃ。新幹線シリーズ。

今日は100円ショップのおもちゃコーナーで見つけた「新幹線シリーズ」。12歳以上が対象となっており、大きなお友だちのための「おもちゃ」のようです。

で、N700系、ドクターイエロー、E5系はやぶさ、E6系こまちの4種類をそれぞれの形式ごとに「先頭車+中間車+先頭車」の3両を大人買い。

組み立ては明日以降にすることにしたのですが、どうやら単純ではないような気配が…。

2021年07月03日 22時07分

鉄道模型/情景を作る。

ジオラマには「情景」が必要です。それで建物などは作ることになるのですが、まずは既製品で「作る」を覚えます。既製品と言っても「完成品」ではなく、一言で言えばプラモデル。簡単にできると思ったのですがそうはさせてくれません。

こんなことなら部品の状態の写真を撮影しておけば良かった。

だんだん作るのが楽しきなってきました。

今日は着色作業の続き。左側のブロックを中心に行う。

 



ADVERTISEMENT

カレンダー

2022年1月
« 12月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!