2010年09月17日 18時00分

「マトロック」駅での大事件

写真は「マトロック」駅と言いたい所ですが
真ん中から左側は、昔の駅舎を利用した(と、聞きました)
「PEAK RAIL」の案内所兼お土産屋さんです。

そんな話しはどうでも良くて
駅に着いて電車の運行情報の「電光掲示板」を見たら
“キャンセル”の文字が!
「えっ、あんなに確認したのに!」
「今日は動くと言っていたのに」
と言っても通用しないのが日曜日のイギリス。
暫くすると、キャンセルを知らない数十人のお客が
集まって来てちょっとした騒ぎに。
(日本人の私だけではなかった…)
出発予定時刻の17:41頃、鉄道会社の制服を着た人が
駅のホームに現れ
「ダービーまで代行バスを運転します」と説明を始めました。
「代行バスって何?それに乗ってロンドンまで戻れるの?」と
聞いても流石イギリスだけあって答えてくれません。
「旅(トラベル)はトラブル」とはいうものの
今日はありすぎだし…。

とその時、救世主出現!
いきなりイギリス人の親子3人連れのお父さんに
「日本人か?」と聞かれました。
「そうです」と答えたら、何とお母さんが
ロンドンに戻るお父さんと男の子を駅まで
車で送ってきたものの、列車が運休なので
2人を途中の「ダービー」駅まで送るとのこと。
一緒に乗らないかというお誘いでした。
「神様、仏様、マクドナルド様」でした。
マクドナルドさんは電気関係の技術者で
勤務先の会社が日本のメーカーと取引があり、
これまでに2回、日本に出張。
その時親切にされたので今回は『そのお返し』と
言って頂きました。
また、この場にいなかったお子さんは
日本の「アニメ」の勉強をしているので
「日本は大好きだ」とも仰っていました。

そして「ダービー」駅につくやいなやマクドナルドさん、
「私たちはいいから走ってホームに行き
 止まっている列車に乗れ!」と教えられました。
何かと思えば、通常運行予定の「ダービー」~
「ロンドン」間も間引き運転をしており
次の列車の保証は定かではないとのこと。
※多分、彼は「マトロック駅」にいた鉄道会社の人に
 時間を確かめていたと思われます。
おかげで私はその列車に乗れ、しかも座れましたが
正直、トイレに行くのも憚られるほど超満員で
地下鉄以外で混んだ列車にイギリスで遭遇したのは
これ1回限りです。
それにしても、マクドナルドさんたちがその列車に
乗ったかどうかを最後まで確認出来ずじまいでした。
多謝!

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!