2010年10月29日 18時25分

バーミンガム/ピープルムーバ(マグレブ)のこと。

今回、バーミンガム/ピープルムーバを書くに当たり
主に参考にしたのが、写真の
「Maglev at Birmingham Airport:
from system concept to successful operation」という
リポートのコピーです。

ここのマグレブが運用を始めた直後とも言える
1985年の年号が入った資料で
手書きで「INFO DESK」とありますから
多分、バーミンガム/ピープルムーバを訪れた際、
インフォメーションセンターみたいなところがあって、
そこでこの全16枚の資料を入手したのでしょうが
その辺りの経緯は既に記憶の蚊帳の外です。
※自分で書いていても情けない。

内容は、ここの「マグレブ」に関する技術的な解説をメインに、
実際の運用面の記述がされているようで
何となく読み取れたのは、この『ピープルムーバ』が
先進的な技術であるということです。
表題の「successful」という単語に期待感も感じられますね。
ただ、私の英語力では限界があり、書けるのはここまで。

ところで、何故このような資料が手元に残っているかという
説明をここでさせていただきます。
このブログで5月13日から「シベリア鉄道」の延べ5泊の
「乗り鉄」話しを書いていますが、
これは「ソ連」のクーデター事件があったからこそ
実現したものです。
で、モスクワを抜け出たあと、やっと本来の渡欧の目的を
果たすべく西側社会に向かいました。
その目的とは…、
「一利用客から見たヨーロッパの公共交通」をテーマにした
『調査』であり、ドイツの路面電車を中心に文字通り
利用客として様々な“体験”をしてきました。
その中で、確かその当時もJR東海の「超伝導リニア」の話題が
名古屋では盛り上がっていたこともあり
方式は異なれど同じ磁気浮上式ということで
バーミンガム/ピープルムーバを見学に行ったものです。

2010年10月29日 7時07分

バーミンガム/ピープルムーバの車両。

バーミンガム/ピープルムーバの車内です。

乗車定員は立席34、座席6で、
一度にそれほど沢山の人が乗れる乗り物ではありませんが
これで、1時間に5000人を運ぶ能力があるとのことで
車体が小さい分、運転頻度をあげることができるようでした。
※数珠繋ぎで運転?

(車体の概要)
●長さ…6メートル
●幅…2.25メートル
●高さ…3.5メートル

それで、「浮上時の感覚は?」となる訳ですが
フワッと浮いて滑らかに動き、
終点に着くとドスンと落ちるという感じでした。
リニモに比べ、やや大袈裟に動くという表現で
ご理解いただけないでしょうか?
“着陸”時の感覚を含め、当然の事ながら
リニモに一日の長ありです。

そしてこのシステム全体についてですが
乗った当時は“テーマパークの乗り物”的と思いましたが
今の時代に合わせて表現すると、
世界の大空港で導入されている
ターミナル連絡用新交通システムがイメージ的には
割りと近いと思います。

結局、1995年(平成7年)に運行を停止したのも
『理念』と『夢(浮上式鉄道)』はともかく
この大きさでは、空港内ならともかく、
空港から外に向けての交通機関として
『小規模車両による高頻度運転で大量輸送』の理念は
最初から無理があったのではと思いました。

と、ここまで書いて「バーミンガム国際空港」を
グーグルマップの航空写真で見ていたら
ピープルムーバがあったのと(多分)同じ場所に
何やら新交通システムっぽいものの気配が…。
早速「バーミンガム国際空港」の公式HPを覗いて見たら
何と、「a free 'Air Rail Link'monorail system」の
文字を発見。
どうやら後継の鉄道があるようです。
どなたかご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!