2010年11月18日 9時06分

北海道編の最後に「C11 171」の火床。

真っ赤に燃えているのは
「私の『鉄』にかける思い」です。ということはなく、
『SLニセコ号』を牽引していた「C11 171」の
火床です。

『SLニセコ号』の「C11 171」は
札幌駅や小樽駅の停車中に、乗客を運転台に上げており
中の写真撮影がOKとなっていました。

その際、助手席に座って記念写真という方もいましたが
私のように「運転台の写真を撮らせてください」と
機関士さんにお願いした「鉄」っぽい人の場合は
こちらからお願いするまでもなく“火床”を開けてくれ
私は「ありがとうございます」と言いながら
そそくさとそれを撮影しました。
何せ、決して長くはない停車時間であり、
私の後ろには延々と行列が出来ていましたので、
写真2枚を撮るのが精一杯。
それ以上の撮影をしないのが暗黙のルールに感じました。

私はSL牽引のこうした観光記念列車に乗った経験が
殆どないため他の鉄道会社の状況は分かりませんが、
こうしたファンサービスの積み重ねは
とても大切だと思っています。
勿論、出来ることと出来ないことがあり
ひょっとしたら「SLニセコ」の場合は、
DLの後押しがあるから“火床の撮影OK”と
なっているのかもしれません。

今回、私は「火床」を象徴的に書いていますが
「SLニセコ号」も「箱館ハイカラ號」も
「鉄」以外の一般の観光客の満足度UPへの
取り組みは抜群であり、
鉄道の活性化、生き残りにはそうしたポイントの
積み重ねが必要と改めて感じました。

“苦境”にたつ北海道の鉄道の努力に
敬意の念をこめて今回のシリーズを終わります。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!