2010年11月30日 18時01分

「交通文化賞」をご存知ですか?

今日(11月30日)、国土交通省で12:00から
平成22年(第54回)交通文化賞の表彰式が行われました。

「交通文化賞」とは、国土交通省のHPの説明を要約すれば
『公的活動、学術研究、芸術活動、国際的活動等を通じて
我が国の交通文化の向上に著しく貢献された者を
国土交通大臣が表彰』するもので、
今年は、富山市の森雅志市長、
JR九州の車両デザインで著名な水戸岡鋭治氏の2名が
鉄道関連で選ばれました。

写真は『ポートラム』(富山ライトレール株式会社)ですが
森市長の今回の功績概要(受賞理由)が、
「日本初の本格的LRTとなる富山ライトレールを
公設民営により整備するなど、公共交通活性化を軸とした
コンパクトで持続可能なまちづくりを提唱し、全国地方都市の
先駆的モデルとなる取り組みに尽力した」と
なっているためです。
※写真の撮影日…平成18年6月10日。

平成18年開業のポートラムですが、
この間の4年の月日の実績が多分、
この森市長の受賞に繋がったのではと私は感じており、
これをきっかけに日本の都市交通、
特に中規模都市の交通機関としてLRTの有用性が
全国的に認められるきっかけになってくれればと
思わずにはいられません。

(追記)
水戸岡鋭治氏については、
功績概要のみ参考までに記しておきます。
「地域の伝統的な美を巧みに取り入れた話題性の高い
数々の鉄道車両をデザインすることにより、
公共交通移動空間における文化の創造に尽くした」とあり
“正にその通り!”と思いました。

2010年11月30日 9時07分

シドニー路面電車博物館(8)屋内展示

こちらは「宝の山」、屋内展示です。

真ん中に鎮座しているのは
シドニー市電の最初の“電車”「Cクラス」で
1896年から1926年まで使用されたとのこと。
この「249号」は、その初年度の正に1896年製で
それにしても『1926年』には運用が終わった電車に
こうして博物館でお目にかかれるのは“奇跡”に近いですね。

『1926年』と言えば、大正15年と言うか昭和元年ですよ。
これを“奇跡”と呼ばずして何と呼びましょう。
芸術としての絵画や彫刻、はたまた歴史遺産としての建造物等
当時すでに「保存」が認識されていたものならともかく、
鉄道車両で、そんなことが声高に語られていたとは
とても思えない時代です。

ところでこの博物館の収蔵車両は、
地元シドニーに限られておらず
先に掲出の「249号」のようなメルボルン市電のほか
ブリスベンの市電もありますし、
中には国外のドイツ/ミュンヘンから来た車両もあります。

一方、珍しいのものでは刑務所の犯罪者護送用車両もあり、
“じっくり見始める”と時間がいくらあっても
足りることはありません。
※25日(木)に見学時間は2時間程度でも大丈夫と
 書きましたが、探究心を持って一両ごとに検証を
 始めたら時間は全く足りません。ご了承ください。
※車両以外にも、資料・写真の展示もあり。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!