2010年12月11日 18時54分

「リゾートしらかみ」と言えば…、蜃気楼ダイヤ。

平成16年8月8日15:55頃、五能線千畳敷駅停車中の
「リゾートしらかみ3号」(キハ48形ぶな編成)です。
※本来「ぶな」は漢字で「木」偏に「無」と書きます。
※この駅は1面1線ながら停車時間が長く、
 「千畳敷」観光が出来るように設定されていました。

平成16年ごろの「リゾートしらかみ3号」は、ご存知の方も
多いかと思いますが『蜃気楼ダイヤ』で運転されていました。
私はどうしてもこの『蜃気楼ダイヤ』の列車に乗りたくて
その目的を隠し、家族の夏の旅行の目的地を秋田~青森にし
観光に便利な列車があると称し、乗車に成功しました。

そんなことはともかく、『蜃気楼ダイヤ』とは?
(知っている方は懐かしんで下さい)
秋田発    11:04
あきた白神発 12:52
岩舘       レ       岩舘発14:37
十二湖発   13:16    十二湖発14:55
ウェスパ椿山発13:29 ウェスパ椿山発15:08
深浦着    13:42     深浦着15:25

要はこの列車、各観光地の最寄駅で乗客を降ろし、
深浦到着後、13:49発で岩舘まで来た道を戻り、
再び観光を終えた乗客を乗せ、終点の弘前を目指していました。

例えば私は「十二湖」に観光に出かけたのですが
『十二湖駅』から『十二湖』まで、
往復ともちゃんと路線バスが接続しており
結構ゆったりと“観光”をしました。(家族も大満足)

さてこの列車のどこが『蜃気楼ダイヤ』なのでしょうか?
実は市販の時刻表には、上記の岩舘発14:37から
深浦着15:25までが掲載されておらず
《深浦着13・42、深浦発15:25》となっていました。
知らない人が見たら深浦で何で1時間半以上も
止まっていなくちゃいけないんだと言いたくなるほどで
つまり、時刻表に載っていない列車が乗客を乗せて走ると
いうことから『蜃気楼ダイヤ』と呼ばれていました。
※時刻表には「・・下車観光後、再び・・ご乗車・・」とは
 書いてありましたが…、この列車に乗らないと
 何時に列車が来るのかは分かりません。

今考えると、千畳敷+一箇所の観光できるこの蜃気楼ダイヤ、
私の企みが成立するほど観光客に便利で楽しい
“リゾートトレイン”でした。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!