2011年02月20日 18時08分

JR北海道・釧路運輸車両所/転車台の銘板。

(写真は、2010「海底力モニター体験会」参加時に撮影)

JR北海道・釧路運輸車両所のターンテーブルは現役です。
いや、この古めかしさは横文字の“ターンテーブル”より
“転車台”の方が似合いそうですね。

ところでこの転車台のメーカーは「松尾橋梁」と言い、
その東京工場で昭和30年に作られたことが
転車台に付いていた製造銘板から読み取れました。
メーカー名が“橋梁”という位だから、
『橋』を作っている会社だろうとは思ったものの、
“当然”と言っては怒られそうですが、初めて聞く名前でした。
●「松尾橋梁」…現在の「IHIインフラシステム」。
●「東京工場」…現在は無いようです。

考えてみれば、鉄道車両そのものには興味はあっても
まさか転車台や、それこそ“鉄道橋”を見て、
『この橋はOOO社製だよね。いい味出しているよ、さすがだね』
等と言う人はまずいないでしょう・・。

でも、昨年7月5日にUPした長良川鉄道「北濃駅」にある転車台や
今月14日にUPした「宇治山田駅」のように
実はこうした構造物が、国の登録有形文化財に多く登録されているのは
事実です。
但し、メーカー名が注目されることは普通はありません。

以前、建設会社のCMで「地図に残る仕事」というのがありましたが
登録有形文化財を作った会社はさながら「文化財として残る仕事」と
いうことでしょうか?
この釧路の転車台が「登録有形文化財」となるかどうかは
これから何年現役でいられるかが勝負と言ったら大袈裟ですが
私は勝手に『その可能性あり』と応援しています。

ということで、今日は一枚の『銘板』から
様々なことに思いを巡らしてみました。

話しを釧路に戻して、昨年のツアーでも、このターンテーブルの回転を
実際に見せて頂いたのですが、
今年のツアーでは『C11』を乗せて実際に回ったはず。
雪景色の中、漆黒の『C11』がターンテーブル上で
ゆっくりと回っていく姿は、きっと素晴らしい光景だったに
違いないでしょう。

2011年02月20日 9時00分

JR北海道釧路運輸車両所・作業用の電灯。

(写真は、2010「海底力モニター体験会」参加時に撮影)

JR北海道釧路運輸車両所の機関庫の見学を終え、
外を歩いていた時に、ふと振り返って機関庫を見たら
「C11 207号」のナンバープレートの辺りに
作業用の電灯が反射し、「美しい!」と感じたので
一枚撮影しました。

今思えば、『写真』と言う意味ではもっと撮影の仕方に工夫を
すべきだったでしょうし、サイズも如何なものかと
突っ込みどころ満載ですが
私の心象風景ということでお許しを・・・。

今回、この写真をUPする気になったのは、
機関庫内で、作業をするために必要な灯り(あかり)が、
時に、人の心を動かすものだと感じたからです。
※あくまでも私の個人的な感想です。

庫内にいた時は、確かに機関車の点検をするに必要な場所を
照らしいている電灯に気付いてはいましたが
それは、あくまでも作業のためのもので、
私はその美しさに気付かず、コンデジのフラッシュを時にONにして
動輪や各パーツのUP写真を撮っていました。

見学時間もそれなりにあり、焦って庫内を歩き回る必要が
そんなに無かったはずにも係わらず…、です。

そこに必要な灯り(外光を含め)の美しさに
もっと目を向けても良いと、そんなことに改めて気付かされた
反省の意味もある一枚の思い出です。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!