2011年03月06日 9時33分

夏の緑が目にも鮮やかな山懐、架線の無いナローの線路上に
タンク式の蒸気機関車(C15 5)と
特徴ある形態の客車(ホハフ3)がひっそりと佇む風景。
それは当時、時刻表に載っている鉄道では、
全国ただ一か所、ここ石川県の「尾小屋鉄道」でしか見られないものでした。
昭和50年8月22日。
この日は、朝一番で福井鉄道の福武線に乗り、
武生駅から4005M特急「北越2号」大阪発新潟行きに乗車。
国鉄「小松駅」に到着したのが10:28。
直ぐに尾小屋鉄道の「新小松駅」に向かい、
10:40発の尾小屋行きにギリギリ間に合い、
ここ尾小屋鉄道「尾小屋駅」に到着したのは11:30でした。
なお、交通公社の時刻表では「尾小屋駅」着11:29と
掲載されていましたが、
何故か「尾小屋駅」に掲出の(到着)時刻表では“11:30”とあり、
他の列車が全て同一であっただけに不思議でした。
ところで、当時、私は鉄道に乗ることだけで精一杯で、
なおかつ今のように「鉄道」の情報が溢れているわけでもなく、
『時刻表に載っている鉄道』の一つとして、
そしてそれが井笠鉄道廃線後、日本で“最後”の非電化ナローぐらいの
情報しか持ち合わせないままこの場に立っていました。
(私がこのタイミングで「尾小屋」を訪れた理由)
昭和50年8月23日~24日にかけ、「夕焼け祭り」という
オールナイトの音楽祭が石川県の山中温泉で開かれ、
そこに行くべく私は名古屋をちょっと早めに出発し、
北陸のローカル私鉄を乗り歩いていました。
(今回の主な参考資料)
1)ネコ・パブリッシング「尾小屋鉄道」著者/寺田裕一
2)「尾小屋鉄道ホームページ」
3)日本交通公社「時刻表」
4)その他、「鉄」仲間の助言など