2011年03月09日 8時55分

名古屋市営地下鉄「今池駅」にほど近いJR東海社員研修センター
(国鉄時代は「中部鉄道学園」…私にはこの方が馴染みがある)に
保存されていたので、ご覧になった方も多いのでは?
「C57 139号機」です。
“お召し仕様”(「お召し列車」牽引時の特別な仕様)の優美さを
往時そのままに、実に美しい姿を見ることができます。
この「C57 139」をご覧になる際は、
是非とも他の「C57」を知った上でご覧いただくことをおすすめします。
そうするとその外形の違いを比較することによって
「お召し列車」を牽引することがどういう意味を持つかが
実感できるはずです。
※例えば、ボイラーの横の柵状に見えるものなどなど。
ここからは『名古屋レール・アーカイブス』を軸にした話しの続きで恐縮です。
この「C57 139」につきましては、
このブログでも昨年の3月31日、8月30日の2回UPしていますが、
その時の写真が、この展示車両の解説ボードに当会の提供として
使われています。
(「EF58」同様、撮影者の個人名はありません)
私の写真を含め、「C57 139」では3枚の写真が使われていますが、
当会が管理している「C57」の現役時代の写真は数百枚にも及び、
やはり提供者が、このエリア在住の方が多かったこともあり、
ズバリこの機関車の写真も数多く、
今回はそうした経緯で『日の目』を見ています。
このC57に限らず、昭和40年代頃までに鉄道写真を撮影していた方は、
一番若い世代でも50代後半であり、そして、その写真の殆どは
趣味の世界の話しだけに“誰にも知られずに消えて行く”運命にあります。
当会はそうした「歴史の記憶」の保存・活用をしており、
趣旨にご賛同していただいた多数の方から寄贈を頂き、
この「リニア・鉄道館」での写真展示に繋がっています。
※写真については、著作権の譲渡をして頂いているモノも多数あります。
最後に私が言いたいのは、誰かが過去の「写真・書籍・資料」を
埋もれさせない作業を継続しなければ、ここにいる車両たちが
歴史の生き証人ではなく、単なる展示物になってしまうという事です。
「リニア・鉄道館」の見学の際は、是非とも解説もご覧頂き、
各車両の歴史とそれに繋がる「リニアまでの道」を知ってください。
またそれをきっかけに、なぜこうした写真が発掘されたかに思いを馳せていただき、合わせて当会の地道な活動の一端に触れて頂ければ幸いです。
●「交通新聞社」を始め、当会以外の方による貴重な写真も
多数展示されており、歴史の発掘に役立っていることも報告しておきます。