2011年03月23日 8時22分

昭和50年、夏の「尾小屋」(11)『キハ2』と『キハ3』。

右側の車両で車庫の中にいるのが『キハ3』。
写真では分かりにくいですが、車体番号は『1803』と書いてあり、
その“03”の上に“キハ”の文字があるちょっと変わった車両でした。
この車両は元々「遠州鉄道奥山線」(昭和39年廃止)で活躍し、
その後、ここ尾小屋に来たものですが、奥山線当時の車体番号が
「1803」だったので、それをそのまま流用したのでしょう。
※古い古い奥山線の写真で見かけたような…。
また、車体の前の白い札には「休車」の文字があり、
何か修理中だったのかもしれません。

左側が荷台を備えた『キハ2』です。
昭和50年頃までは、地方私鉄でこうした荷台のある車両を
見かけることもありました。
ということで、この日の運行は『キハ1』と『キハ2』で行われて
いたのであろうと推察されます。

現在『キハ3』は、蒸気機関車『C15 5』改め『No.5』同様、
小松市立「ポッポ汽車展示館」に保存されており、日を決めて何と“運転”もされています。今年度の日程は
「なつかしの尾小屋鉄道を守る会」のHPで確認できます。
(“動く”と言うのが凄過ぎる!)
一方、『キハ2』は、旧「尾小屋駅」にあるようですが
見学は出来ない模様です。

(東北地方太平洋沖地震による鉄道の復旧)
東北新幹線の盛岡~新青森間が昨日、運転を再開しました。
復旧作業中の区間も増え、奥羽線は4月中には全線での
運転再開見込みが発表されています。
一方で、日本の幹線の一つ・東北線の全面再開は、新幹線も含め
まだ目途が立っていません。

それでも、岩手県の三陸鉄道北リアス線が20日には
宮古~田老間の運転を始めており、
その映像をニュースで見た時、図らずも涙が零れそうになりました。
JRが手つかずの三陸海岸の鉄道で、唯一北リアス線が動いていることに
地元の足を守るという鉄道マン達の気概を感じずにはいられませんでした。

    

    ADVERTISEMENT

    電子書籍「稲見駅長の鉄道だよ人生は!!」
    稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

    カレンダー

    2011年3月
    « 2月   4月 »
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  

    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!