2011年04月01日 18時33分

樽見鉄道「運転体験講習会」(1)辞令交付。

本日から、大船渡線の一ノ関~気仙沼が運行を再開するとともに
陸羽西線・わたらせ渓谷鉄道・山万が全線で運行再開
(山万…昼はバス代行)しました。
特にわたらせ渓谷鉄道は新型車両『WKT-501』も無事デビューを
果たしています。

さて今回の話題ですが、写真の説明は最後でします。

樽見鉄道の「運転体験講習会」が行われたのは、3月13日(日)でした。
「東日本大震災」の翌々日で、
樽見鉄道でもこの会を実施するかどうか相当悩んだようです。
が、結局この機会を見送った場合、良きに付け悪しきにつけ、
鉄道存続への地元向けアピールの機会を一つ無くすことになるとして、
敢えて批判にさらされるリスクも承知の上で開催を決定したと聞いています。

結果、地元を中心に遠くは神奈川県・大阪府からの参加者もいて
3名は欠席したものの17名による「運転体験講習会」がスタートしました。
欠席の方は何れも関東の方と言う事でしたが、それでもこの会の模様は、
地元のメディアで取り上げられ『樽見鉄道』が全国から“注目されている”
“愛されている”感は伝わったと思います。

さて写真の説明ですが、参加者は「モレラ岐阜駅」前にある
「モレラ岐阜」で集合し、そこでまず“学科講習”を行いました。
その終了時に、この『辞令』(右側の写真)と
運転士の『ネームプレート』を頂きました。
特に『辞令の交付』(左側の写真)は、同鉄道の田中社長から直に受け、
まるで本物の“運転士”になる『辞令』を渡されているみたいで
少々照れもありましたが嬉しくもありました。

2011年04月01日 8時08分

樽見鉄道に新車・ハイモ330-701。

今日から新年度。また、大船渡線の「一ノ関」~「気仙沼」間が
運転を再開します。

さて、岐阜県の樽見鉄道では、国や県の補助を受けて1億2900万円で、
写真の新車『ハイモ330-701』を導入しました。
なぜ大赤字で存続の危機にある樽見鉄道に“新車”という声も聞かれますが、
補助金の関係で、『新造車両が条件』という止むを得ない一面もあるようで、
表面的にはなかなか分かりづらい面もあります。

それはそれとして、この2月17日に開かれた“樽見鉄道連絡協議会”
(沿線5市町で組成)で、平成23年度・24年度の2年間については、
年間約1億円を支援することが決まり、まずはこの先2年間の廃線は免れました。
しかし、この1億円は期間限定が故に存続に向けての好材料とは言えません。
※平成21年度まで、ほぼ毎年約1億円の赤字が出ているため、
その補填の意味合いです。

社員数の削減を行う一方、様々な増収策を打ってきた樽見鉄道。
でも、それで追いつく赤字ではありません。
そこで何とか地元にその存在をアピールするべく今年から始めたのが、
実は、このブログでも2月15日にUPした『運転体験講習会』なのです。

その詳細は次回以降に譲りますが、
『鉄道が無くなっても「町」が消えるわけではないが、
地図や時刻表から1本の線が消えることで町がなくなったようだ』
という声はよく聞きます。
勿論、そんな「存在感」だけのために鉄道を残すことは本末転倒でしょうが、
『地方を守る』『地方を生かす』という意味での“鉄道”の存在は、
もっと『国』と『県』が、その存続に向けて建設的な議論をやっても良いと
個人的には思っています。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!