2011年04月06日 18時09分

写真は、昭和59年9月2日、三陸鉄道南リアス線に乗車した時、
釜石駅で撮影したものです。
三陸鉄道は東日本大震災で大きな被害が出ており、
この南リアス線では、未だ復旧した区間はありません。
その三陸鉄道のHPで4月4日、
『三陸鉄道社長からのメッセージ「三陸鉄道の復旧に向けて」』が
出されました。
要約しますと、
『これまで不眠不休で「久慈~陸中野田」及び「宮古~小本」間までは
開通させたものの、自力復旧できるのは“ここまで”で、
残りは国などの支援がないとできない』という悲痛なものでした。
また、『全面復旧には莫大な経費と長い時間が必要』とありました。
三陸鉄道の被災状況の写真は「いすみ鉄道」の
社長ブログ(3月28日更新分)にも出ているのですが、
筆舌に尽くし難いものがあり、三陸鉄道の社長のメッセージは、
その通りであろうという以外の言葉が見つかりません。
(被災状況は、Googleマップの航空写真でも確認できます)
それでも最後に
『三陸鉄道の復旧が三陸沿岸地域の明日への希望であることを信じています』
という力強いメッセージもありました。
ただでさえ厳しい地方交通の経営に更に追い討ちをかけた
今回の地震と津波です。
多少視点はずれるのかも知れませんが、
これまで「地方交通」は『地元主体で…』と、
国はその在り方から一歩引いたところで傍観してきたような感があり、
そんな中、以前、三陸鉄道は岩手県の強い意思で運営されていると
聞いたことがあります。
これは「地元の事」は「地元」でということで一見正しいように見えますが、
補助金等々も含め、国が“公共交通の在り方”について指針(方向性)を出し、
それに県(地方自治体)が呼応し進めるべきだと私は思っていました。
今回の大地震の交通機関の復旧はJR東日本に目が行きがちですが、
自力復旧に限界がある「三陸」・「ひたちなか海浜」等々の鉄道会社は、
最終的には『国が主体』となって再生する手段を考えるべきと思いますが、
皆さんは如何お考えになられるでしょうか?
まずは、生活を運ぶ鉄道としての復旧、
次のステップとして
『三陸の絶景をこの気動車から眺めることが出来る』日が、
一日も早く訪れてくれることを切に願っています。