2011年04月08日 8時56分

樽見鉄道「運転体験講習会」(10)枕木の話し。

昨夜、宮城県で震度6強の地震があり、名古屋でも少し揺れを感じました。
今朝は、東北地方の鉄道がほぼ止まっています。
宮城県では、電気・水道等の生きていくための基本的なインフラが
まだまだ復旧していません。その工事に遅れが出ないことを
ただ祈るばかりです。
そんな状況の中、このブログはいつもの内容で更新します。

上の写真は、昨年の5月18日に車内から撮影した本巣駅構内です。
下り本線の右側の側線に、まだ14系客車が残っています。
当時、「ハイモ230-301」は、この14系の先に留置されていました。
今回の「運転体験講習会」で使用している側線は、
その右側(3本ある側線の真ん中)で、写真ではブルーシートを
かぶせられた“何か”が、留置されている線です。

ただこの側線、当然の事ながら殆ど放置されていた状況だったこともあり
線路状況は最悪で、これで国土交通省の許可が出るとは考えられず、
社長以下、樽見鉄道の社員が総出で改修したそうです。
●そう言えば、雑草もキレイさっぱり無くなっていました。

下の写真は、一見何の変哲もない枕木ですが、
これも必要に応じて交換をしています。
一番手前の枕木と、その奥の2本の枕木の色が全く違うことは
この写真でも見て取れます。
奥の新しい枕木は、“使用に耐えない”枕木を替えたもので、
その総数は160本に上るそうです。
一方、手前の枕木はまだまだ使えると言うことで交換せず!
つまり交換した枕木は必要なものだけ!
安全上、使えるものは使う工夫もしている訳で、
線路の所々で確認できる「新しい枕木」には
そんなエピソードが隠れていました。是非、「運転体験」時にご確認下さい。

通常、こうした作業は専門の会社にお願いすることが多いようですが、
経営が厳しい樽見鉄道では、“自前”でそれを行うことで、
経費削減と自分達のこのイベント実施への覚悟を決めたそうです。
『仕事』とはいえ、なかなか出来ることではないと思います。

    

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    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!