2011年04月15日 18時52分

「指宿のたまて箱号」(5)サツマパープル。

私が座っていた2号車10番A席です。(左側の写真)
目の前の窓は、戸袋窓+幅の狭い窓ですが、実は乗車日の3月24日、
名古屋駅で新幹線乗車直前に購入したという事情があり、
まずは、海側の席が取れただけラッキーでした。
(乗ってビックリ、ほぼ満席だったため)

ところでこの日、鹿児島中央駅で“黒豚系”の駅弁を買い込んで
「いぶたま」に乗るつもりだったのですが、
写真を撮影している間に、買う時間がなくなり、
結局そのまま乗りこんでしまいました。
実は、駅弁を買う時間が無くなることは想定内で、
家で使用済みのペットボトルに水を入れ、
シリアル・お菓子・バナナ等々を手当たり次第にバッグに入れて来ており、
それを昼食にしたのですが、隣の方の駅弁が大変美味しそうでした。

でも、それではあまりにも味気ないので、車内販売で調達したのが
右側の写真の一本の瓶。

「サツマパープル(SATSUMA PURPLE)」といい
『さつま芋+麦芽+ホップ』で作られた発泡酒です。
“パープル”という位で、紫芋を使っているそうで、
鹿児島県枕崎市の「薩摩酒造」で作られている『地ビール』ならぬ
『地発泡酒』。

車内で飲むにはGOODでした。

因みに紙コップはもらわず、“ラッパ飲み”。
少々下品な印象ですが、その方が南国の風景にフィットし、
雰囲気を楽しめるのではと思い実行しました。
他の乗客の中にも同様の方がいらっしゃり、思わず意を強くした次第です。

2011年04月15日 8時09分

「指宿のたまて箱号」(4)塗り分けはここまでやっている。

「いぶたま」は、『キハ47/9079』+『キハ47/8060』の
2連です。

渡り板(という名称で良いのかな?)も綺麗に塗り分けられ、
その真ん中にある蝶番(ちょうつがい、ヒンジの方が分かりやすいかも)も、
一つの部品がチャンと“白”と“黒”になっています。
まあ、車両全体から見れば多少のズレは、
誤差の範囲とも言えるのでしょうが、決してそんな手抜きはしていません。
やはり、「いぶたま」の『顔』の一部だからこそ
このような“手間”をかけているのでしょう。
もっともここで手を抜いたら、大袈裟かもしれませんが
JR九州の『会社』としての姿勢が問われるでしょうが…。

また私としても「ここまでやっているんだ!!」と思ったからこそ
写真を撮り、そしてここに書いている訳です。

また、白い塗装部分の文字は“黒色”で、黒い塗装部分の文字は
“金色”となっており、これは「いぶたま」仕様と言っていいでしょう。

ついでに、どうでもいい話しをもう一つ。
この写真を見ただけで、どちらが「指宿」側の車両かが
分かってしまうのも面白い!と思いました。
(「白」が海側、「黒」が山側のため)

やはり私は「鉄」なのでしょうか?

2011年04月14日 18時10分

「指宿のたまて箱号」(3)「いぶたま」。

外観(形)をキハ47形から変えられないだけに、
内装と、車体の塗装は凝りまくっています。
「白」と「黒」という2色をベースにした車両にあって、
特に「黒色」の上で引き立つ『金色』の使い方がとても美しいです。

上段写真の「IBUSUKI NO TAMATEBAKO」の金文字も、
ともすると品が無くなる可能性があったかと思いますが、
金色の緩やかな右肩上がりのラインの上に乗せることで、
その辺りを上手く処理した感じです。
●私は、プロのデザイナーで無いにも関わらず、
思いつくまま勝手に評論しています。
多分、仕事のパートナーとしては一番組みたくない相手でしょう…。

そして、下段写真は「IBUTAMA」とあります。
「指宿のたまて箱号」では長いので、「いぶたま」が愛称だそうです。
長い名称を縮めて言うのは名古屋人の得意とするところで
「名古屋駅」が大して長いわけでもないのに「めいえき」と縮めたり
しているのですが、今回だけは思わず「にこたま」を
思い出してしまいました。
(東急の「二子玉川」のことです)

なぜか先回からどうでもいい話しばかりですね。
次回からもう少し、情報を入れます。(反省!!!)

2011年04月14日 8時07分

「指宿のたまて箱号」(2)白と黒の世界。

「特急 はやとの風号」に始まったJR九州の普通型気動車の
改造特急車ですが、キハ47形の「指宿のたまて箱号」も、
『参りました!』という他に言葉がありません。

今回もJR九州と言えば『水戸岡鋭治』さんのデザインで、
1億6000万円をかけて改造したそうですが、
1日最大で1100円×60名×3往復=396000円の
特急指定席収入+運賃収入が見込めるものの、運行経費も掛かるため、
ペイまでは長期戦になりそうです。

少々夢のない話しをしてしまいましたが、
白と黒の縦の「ハーフ&ハーフ」は、不思議な感じです。
咄嗟に劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」で見た“怪人”の
白いマスクを思い出してしまいました。
単なるイメージなのですが、知っている人にしかわからない話しで恐縮です。
また、これほど共感が得られなさそうな例えをお許しください。
(最近は見ていませんが、私は10数年ほど前まで劇団四季のミュージカルを
時折見ていました)
もっとも、この“白と黒”を縦にすれば、
ビールの「ハーフ&ハーフ」だとか、
これが“赤と黒”ならフランスの作家「スタンダール」の名作か?
などと更に訳の分からないことを考えていました。
尤も“赤と黒”はタイトルしか知りません。

そんなことはさておき、ありそうで無かった(私が知らないだけ?)
縦で色を塗り分ける手法は、とても新鮮に見えました。

今、長崎本線では「白一色」と「黒一色」の特急が走っていますが、
ここ鹿児島ではその両方を一度に楽しめるということでしょうか?

2011年04月13日 18時01分

「指宿のたまて箱号」(1)鹿児島中央駅入線。

3月24日(木)、『さくら543号』で11時27分に
「鹿児島中央駅」着いた私は、新幹線ホームで撮影した後、
11時40分過ぎに、3番線ホームにやってきました。

次に目指すは、「特急 指宿のたまて箱3号」です。
11:52発の3071Dは、
3072D「特急 指宿のたまて箱2号」の折り返しで、
定刻の11:45に到着しました。

何と、普通列車並みの7分しか折り返し時間がありません。
因みに、この「指宿のたまて箱号」は、指宿での折り返し時間も短く、
●「1号」の指宿着10:46、「2号」の指宿発10:53
●「2号」の鹿児島中央着11:45、「3号」の鹿児島中央発11:52
●「3号」の指宿着12:43、「4号」の指宿発12:52
●「4号」の鹿児島中央着13:46、「5号」の鹿児島中央発14:01
●「5号」の指宿着14:58、「6号」の指宿発15:06
となっており、最大でも15分です。

わずか1時間弱の区間とは言え、1編成で、日中に3往復させているので、
止むを得ないとはいえ、なかなかのハードスケジュールです。

2両編成で、定員が60名というコンパクトさゆえに出来る芸当でしょうが、
乗ってきた方が下車し、車内整備をしている間にUPの写真を撮影し、
指宿方面への乗客が乗り終わった後に列車の全容を撮影したら、
それだけで時間切れでした。
※乗降が終わらないと、この列車の周りから人が引かない。
もしもそれを気にせず撮影したとして、人だかりの向こうにしか列車が
見えない状況でした。

2011年04月13日 8時08分

「模型貯金箱」の楽しみ方。(名鉄・パノラマ募金)

「模型貯金箱」の話しはこれで最後にしますが、
“車両”ではなく“ジオラマ”部分の楽しみ方です。

この「模型貯金箱」は、
1)ホキ
2)デキ
3)ジオラマ部分
の順番で作ったそうですが、そもそもデキを作った段階で
「橋」をかけようと考え、それも勾配をつけることし、
最終的に『完成』に至ったそうです。

で、このジオラマを見ていると、左側が上がっているのがわかります。
そこで、勾配標も、写真の通り、
1)左側から右方向に進む場合…下り20パーミル。
2)右側から左方向に進む場合…上り35パーミル。
こんな感じになっています。
●記憶間違いでなければ、名鉄名古屋駅の山王方の勾配が
35パーミルだったと思う。そこは、多分、“計算”されているはず。

この模型募金箱は、名古屋鉄道名古屋乗務区の中にあり
一般の方の目に触れることはありません。
今年の「24時間テレビ」のどこかの会場で見ることは可能ですが…。
ちょっと勿体ない気もしています。

2011年04月12日 18時47分

鉄道模型の観点から。(名鉄パノラマ募金箱)

今日から、東京~仙台間が、新幹線と在来線の乗り継ぎで繋がりました。
鉄道復旧への大きな一歩と感じています。

さて、名鉄・名古屋乗務区の「パノラマ募金」の模型募金箱を
「鉄道模型」の観点から一寸考察。

この募金箱「デキ401+ホキ85+デキ402」は、
所謂『HOゲージ』や『Nゲージ』と言った、自走する“鉄道模型”の
範疇には入りませんが、私としてはこういう鉄道模型も“あり”と思いました。

この模型、作られたのは『運転士』さんで、それだけに様々な拘りがあり、
写真の通り、「デキ」の細部のデフォルメもとても上手く作られています。
特に、連結器や列車無線のアンテナなどはとてもいい感じです。

制作した運転士さんは、本人の申告によると「撮り鉄」「乗り鉄」系で、
「模型鉄」ではないそうです。でも「鉄」は「鉄」です。しかも本職。
この前まで書いていた私の「運転体験」は一体何なのでしょう…。

で、実際の制作は今年の1月から始めたそうで、大物・小物の部品は
全て牛乳パックをベースにしており、その上に、100円ショップで買った
色の付いた和紙を重ねたそうです。
※使用した牛乳パックは30箱。パンタグラフなどの細かいものも
全て牛乳パックとのこと。

なお、牛乳パックの難点は『加工しにくい』点だそうですが、
メインの素材を購入してまで作るのは、「24時間テレビ」の趣旨に
合わないとお考えになったのではと推察しています。

何はともあれ、ありそうで無かったような気がする
「紙パック」の『鉄道模型』。
これも種類が増えてくれば、“作品”を一同に会した「展示会」でも
開けそうです。
手作り感バリバリと言うか、市販することはまず考えられない模型ですが、
一般的な「鉄道模型」で車両を自作(もしくは大改造)し、走らせている方は結構いらっしゃいますが、この様な走らない鉄道模型も
楽しいものですね。

私なら、これをリビングのオブジェにしたいです。
但し、家族の了解は絶対に得られないでしょう。

(余談)
今回のこの模型で、『デキ』が今、「青色」と言うことに気付きました。
もう15年以上経っているのに、私の頭の中では「黒色」で
時代が止まっていました。

2011年04月12日 9時00分

名鉄・名古屋乗務区のパノラマ募金。

昨夕紹介した、名古屋鉄道名古屋乗務区の募金箱の構造を
少し、説明しましょう。

募金は、バラストを積むホッパー車「ホキ85」の上部、
普段(「本物では」という表現があたっているかも?)は、
バラストを積むところから、投入するようになっています。
それは下段の写真で確認できますね。

そこに募金を入れると、実は「ホキ85」の更に下にある、
募金の「格納部」に入るようになっています。
※上段の写真で言えば、橋桁の真ん中を通り過ぎて
更に下に落ちていくと思ってください。

イメージは、バラストは線路、ひいては「鉄道」を支えているモノなので、
「募金」は、「人の“心”を支えるモノ」になると言った所でしょうか?

ところで、何でこんな仕掛けを作ったのかを名古屋乗務区の方に
聞いたところ、実は、『夜間の募金(現金)の保管』を
考えてのことだそうで、
実際の募金が入る部分(箱)は“牛乳パック”の再利用品が1つ。
その“パック”だけを鍵付き保管庫にしまうようにしているそうです。
昨年までは、例えば『7700』の時も、車体が募金箱のため
保管場所のスペースを取り過ぎていたので、
その反省からこの方式を考えたそうです。

同じ募金をするなら、鉄道会社らしい『募金箱』を作ろうということで
この模型募金箱が始まり、今年で3回目と聞きました。
また「パノラマ募金」の名称もついています。
毎年「24時間テレビ」の募金会場では、
こうした手作りの募金箱を時折見かけます。
手間暇がかかっているだけに募金者の皆様の愛情を感じています。
そうした方たちも含め、毎年の募金に参加して下さっている
全ての方に感謝です。

2011年04月11日 19時11分

名古屋鉄道名古屋乗務区の募金活動

今日の午後5時16分頃、福島・茨城県で震度6弱の地震がありました。
一時、津波警報も出されましたが、今は解除されています。
このような巨大『余震』は本当にいつまで続くのでしょうか?

中京テレビを含む日本テレビ系列「24時間テレビ 愛は地球を救う」では
いつもの“福祉”を中心とした募金活動に加え、
この『東日本大震災』の被災地への援助を行うため、
緊急募金を受け付けています。

ところで昨年の「24時間テレビ」の話しですが、
名古屋鉄道名古屋乗務区の皆さんが「7700系」の模型募金箱を作り、
その中に集まった募金を「24時間テレビ」
“ハウジングパークみなと”の募金会場にお持ちいただきました。
※このブログでは、昨年の8月29日にUP。

今年も、名古屋乗務区では「24時間テレビ」に向けての募金活動を行うべく、
そのために作ったのが写真の「デキ402+ホキ85+デキ401」の
ジオラマ風の模型募金箱です。

今回は、「東日本大震災」が3月11日に発生したこともあり、
鉄道事業者の従業員として『被災地の鉄道の1日でも早い復旧』を願いつつ、
この「震災復興」に役立ててほしいとされていました。

こうした模型募金箱の制作は、今年で3回目ということですが
お預かりした募金は、「24時間テレビ」が責任をもって
被災地に届けさせていただきます。

2011年04月11日 9時09分

樽見鉄道「運転体験講習会」(16)モレラ号、再び。

名残の「モレラ岐阜号」。
『また必ず来ます。いやっ、戻ってきます!!!』などと
大仰に言うのも何ですが、再度チャレンジしたいと思っています。
若干、懐具合の問題はありますが、こんな時代が来るとは
昭和の時代には夢にも思わなかった、新しい「鉄」趣味の始まりです。

ところで樽見鉄道は「運転体験」、明知鉄道は「体験運転」、
関東鉄道も「体験運転」、小湊鐵道は「運転体験」、
碓氷峠鉄道文化むらは「「運転体験」、若桜鉄道は「体験運転」と
各社各様の呼び方をしていますが、私の様にブログをやっていると
この“呼び方”(正式名称)に注意が必要です。統一することでも
無いのですがややこしいですね。

さて、「鉄」の楽しみ「運転体験」ですが、
関東鉄道では『今後の開催未定』で、
小湊鐵道もHPで確認できる状況にありません。

一方、この地方では明知鉄道が4月24日、5月15日・・・に
「体験運転」を予定していますし、
ここ樽見鉄道でも5月3日、4日、5日に開催を予定しています。

今、日本中で何事も『自粛』という状況が続いています。
少し前になりますが、海外メディアが『自粛』による経済への打撃を
報道していました。
それと時期を同じくして、日本でも必要以上の
“過度”な『自粛』見直し論が出てくるようになりました。
身近なところでは飲食業界が既に大打撃を受けていますし、
観光地も同様です。

疲弊し衰退する「地方」が、“過度”な『自粛』で更に衰退するようなことは
望ましいことではありません。勿論、先行きへの不安から
出費を抑えておきたいということもあるかもしれません。

このブログをご覧の方にお願いしたいのは、全国の小さな鉄道会社が、
少ない職員をやりくりしながら運営している「運転体験」に参加することを
出来れば『自粛』しないでほしいということ。

4月2日にも書きましたが、
私達の「“乗って”“運転して”“楽しい”」は、
樽見鉄道(運転体験をしている会社)にとっては、
地元へのアピールと収入の一助になるという、
とっても素敵な関係なのです。

樽見鉄道「運転体験講習会」完。



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電子書籍「稲見駅長の鉄道だよ人生は!!」
稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!