2011年05月03日 18時15分

熊本電鉄(2)昭和53年の「上熊本駅」と「121号」。

昭和53年1月29日、鹿児島市電に乗りに行く前に熊本電鉄と
熊本市電に乗りました。
写真は、その時の「上熊本駅」です。

電車(121号)の止まっているところは多分、現在と同じでしょうが、
左側の貨車が止まっているところは駐車場に変わっています。
※その頃、きっとまだ貨物輸送があったんでしょうね。
熊本電鉄のHPでは、昭和54年に国鉄貨車直通運転取扱廃止とありました。

ところでこの「121号」ですが、「Wikipedia」によれば、
元国鉄クハ6000形でしかも南武鉄道(現・南武線)から
国鉄への引継車とのこと。
自家用車を買い替えた後、自分がそれまで乗っていた車が
中古車として所有者を点々とすることは、
中古車販売業が成立していることからも当然の事ですが、
現時点での所有者が誰であるかとかまして
『スクラップ(廃車)』になった等という情報は通常ありません。
それが鉄道車両の場合は、製造から廃車までの履歴は、
趣味誌や単行本等の書籍、更にインターネットで検索すれば、
まず探し出せない車両は殆どないのでは無いでしょうか?
(簡単に探せないことも多いですが…)

製造数の違いがあまりにも桁違いですし、
鉄道と自動車を比較したところでそもそも意味はないのでしょうが、
1点だけ。それは『鉄道趣味』が鉄道の登場から現時点、
そして未来をもウォッチする「歴史」趣味でもあることが
その“要因”なのではと個人的に思っています。
ということでこの「121号」、熊電には昭和31年に来て昭和60年廃車と
なっています。

一方、駅舎でいえば、建物こそ木造から今の・・・、
今の建物を表現する上手い言葉が見つからないので、
そこはパスして、何れにしろ駅そのものの奥行きが現在と
さほど変わっていないところが面白いですね。

考えてみれば、大きな駅や話題性のある駅を除き、
小駅の「駅舎」の歴史はあまり文献等で見かけないような気がします。

2011年05月03日 9時00分

熊本電鉄(1)平成の「上熊本駅」。

平成23年3月25日(金)、鹿児島で一泊した私は、
鹿児島中央発8:34の「さくら550号」で熊本に向いました。
(熊本着9:23)
そこから熊本発9:35の334M玉名行きに乗り換え、
上熊本駅着9:39。

駅を出ると目の前に、熊本電鉄菊池線の「上熊本駅」があり、
暫くすると徐(おもむろ)にたった1両の電車が到着。
パラパラと乗客が降り、三三五五散っていきました。
その数のあまりの少なさに侘しささえ感じたほどです。
写真は、その際に撮影した上熊本駅と停車中の『5102』です。
なお、この写真は是非、覚えておいてください。次回UPの写真と比べます。

熊本電鉄と言えば、電車の運転系統的には、
藤崎線「藤崎宮前」~「北熊本」間と菊池線「北熊本」~「御代志」間が
直通で、ここ菊池線の「上熊本」と「北熊本」の間が
折り返し運転となっており、支線扱いとなっています。
こうした例は、筑豊本線の「原田」~「桂川」間や、
少々事情は違いますが、紀勢本線の「和歌山」~「和歌山市」間
くらいではないでしょうか?

ところでこの「上熊本駅」、下段写真の前は幹線道路になっており、
なかなかの交通量があります。
また熊本電鉄の「上熊本駅」は、JR上熊本駅の左側に位置しますが、
その反対、右側には少し離れて熊本市電の「上熊本駅前」電停があり、
そちらは旧JR「上熊本駅前」を移築した駅舎もあって趣のある
“ターミナル”の雰囲気です。
一方、熊本電鉄の方は『場末』というか、
ご覧の様にとても人口70万人超の大都市の起点駅に見えません。
※今回、市電の電停の写真は撮影しておらず、UPできません。ご容赦を!



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!