2011年05月17日 8時00分

熊本市電(6)「上熊本」電停はいい感じ。

路面電車の終点というのは、幾つかのパターンがあります。
当時、私が知っている市電の終点の風景は、やはり名古屋市電の
イメージが強く、道路の真ん中に、ポツンとあるというものでした。

そのためこの電停に上屋のある風景は私にはとても新鮮に映り、
まるで地方の小私鉄のターミナルのような感想を持ちました。
それはそれとして、電車を待っている人たちの服装(特に女性)に
時代を感じさせます。電車だけで時代を感じることもありますが、
やはりその時代時代を生きている“人”のいる日常の光景こそ
『時代を写している』といっても良いのでしょう。
もっともこの写真は『肖像権』を気にしなくてもいいから
UP出来た訳ですが・・・。

この写真で時代を感じさせるものがもう一つあります。
小さな画面でご覧の方は分かりにくいでしょうが、
電車の左奥にトラックが止まっており、その更に奥にある建屋には
荷物が山積みされ、おそらく「上熊本駅」から貨物列車で出荷されるか
到着したものと思われます。

現在、こうした小口扱いと思われる貨物が駅から消えて久しくなりますが、
現代の“効率”論から考えると当時は『良き時代』だったのでしょう。

    

    ADVERTISEMENT

    電子書籍「稲見駅長の鉄道だよ人生は!!」
    稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

    カレンダー

    2011年5月
    « 4月   6月 »
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  

    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!