2011年05月17日 8時00分

路面電車の終点というのは、幾つかのパターンがあります。
当時、私が知っている市電の終点の風景は、やはり名古屋市電の
イメージが強く、道路の真ん中に、ポツンとあるというものでした。
そのためこの電停に上屋のある風景は私にはとても新鮮に映り、
まるで地方の小私鉄のターミナルのような感想を持ちました。
それはそれとして、電車を待っている人たちの服装(特に女性)に
時代を感じさせます。電車だけで時代を感じることもありますが、
やはりその時代時代を生きている“人”のいる日常の光景こそ
『時代を写している』といっても良いのでしょう。
もっともこの写真は『肖像権』を気にしなくてもいいから
UP出来た訳ですが・・・。
この写真で時代を感じさせるものがもう一つあります。
小さな画面でご覧の方は分かりにくいでしょうが、
電車の左奥にトラックが止まっており、その更に奥にある建屋には
荷物が山積みされ、おそらく「上熊本駅」から貨物列車で出荷されるか
到着したものと思われます。
現在、こうした小口扱いと思われる貨物が駅から消えて久しくなりますが、
現代の“効率”論から考えると当時は『良き時代』だったのでしょう。