2011年06月26日 21時11分

静態保存機「D51792」の整備を何故毎月一回という、
考えてみればなかなかの頻度とも思える間隔で行うのでしょう?
実は、それほどの回数をこなさないと、ちょっとした“錆び”が
直ぐに浮いてきて、今の美しい姿が維持できないのだそうです。
ということで、この蒸気機関車の象徴とも言えるナンバープレートを
丁寧に磨き上げ、動輪やロッド部分もサンドペーパーで綺麗にした後、
灯油で少し薄めたマシン油を塗り込んでいくのだそうです。
下段写真のバケツの中にマシン油が入っており、作業をされている方の
右手に持った小型のモップに油を浸し、
一か所ずつ進めていきます。
手間仕事というには、少々手が掛かり過ぎる感が無きにしもあらずですが、
手を抜くわけにはいかないとのことで、毎度毎度書いていますが、
話しはちゃんと聞くまでは、何事も分からないものです。
とりあえず写真に撮影したのは、目立った動きの部分だけですが、
実際には、この大きな機関車の隅から隅まで同様の作業が行われていました。
ここでちょっと感じたことが一つ。
蒸気機関車が現役だった頃、銀色に光る動輪のその美しさは、
それをどんな言葉で表現しても、口にした段階で、
陳腐になっていく気がしていました。
果たして今日私が目にした整備を日常的に行っていたのでしょうか?
また、今や動態保存の蒸気機関車が全国で走っていますが、
やはりこうした整備を行っているのでしょうか?
もしもそうであれば、恐ろしく手間暇の掛かることであり、
整備をされている方達の努力に頭の下がる思いです。