2011年06月20日 18時05分

三岐鉄道の楽しみ方(8)三岐線「西藤原駅」の先は?

写真は三岐鉄道「西藤原駅」です。
「西藤原駅」のホームから北側へは、パッと見、
『昔はこの先も電車が走っていたけど廃線になりました』のような
線路がほんの短い区間ですが繋がっているかのようです。

さて、守山生涯学習センターの参加者の皆さんとの
『三岐鉄道乗りつぶし』ですが、
北勢線「阿下喜駅」(軽便鉄道博物館)から
三岐線「伊勢治田」までは王道の“「鉄」の抜け道”ルートを辿りました。

つまるところ『歩いた』わけです。
「阿下喜」を出たのは11時40分頃で、中高年というより60歳以上の
参加者が殆どだったにも関わらず、12時を少し回った頃には
全員無事「伊勢治田」に到着。
乗車を予定していた12時17分発の「西藤原」行きには余裕で
間に合いました。

ところで写真の話しに戻りますが、そもそも『三岐鉄道』という位で、
東海道線の「関ヶ原」まで結ぶ予定の壮大な社名と謂わざるを得ませんが、
それはともかくその“つもり”で駅の構内配線を整えた?と推理するのも
楽しい時間であることは間違いありませんでした。

また、元々非電化の路線であったため、機関車の機回しのためだったとか、
それとも、今は「東藤原」が貨物の起点となっているものの、
昭和6年の開業時には、ここ「西藤原」からも石灰石の大量輸送の予定が
あったため、その準備がなされていたとか、
『夢』が膨らむ「西藤原駅」でした。

2011年06月20日 9時10分

三岐鉄道の楽しみ方(7)「軽便鉄道博物館」意外と楽しいかも…、ミニ列車。

『北勢軽便鉄道ミニ電ホクさん』に私も乗りました。
ミニSLや遊園地にあるような乗り物ですと、一人で乗ってみるのは
少々気恥ずかしいですが、何故かここの“ホクさん”はそんな気持ちが
全然起きませんでした。
※それでも「名古屋レール・アーカイブス」の方に、乗っている写真を
撮ってもらったのですが、流石に恥ずかしいので掲載は見合わせました。
あと数年で60歳にも関わらず素直に楽しそうな私がそこにいました。

等ということはさておき、この“ホクさん”は上段写真の車庫
(展示館)前を出発し、下段写真の転車台を一周し、更に上段写真の
車庫の裏側を一周します。
思いの他、乗り出もあり面白かったです。
乗車無料だからというからではないですが、お勧めの“一品”です。
大人でも絶対に、かつ一人でも(多分)大丈夫です。

ところでこの転車台にも存在する意味があります。
それは是非、現地でお聞きください。

最後にここの開館日は再掲ですが毎月第1、第3日曜日で、
開館時間は朝の10時から午後4時までとなっています。

2011年06月19日 21時21分

270形異聞。「ラインデリア」は登録商標。

今回の写真は、17日(金)の写真をご参照ください。

私のブログでの「登録商標」された“商品名”の扱いについて、
一度説明せねばと思いつつ、今日まで過ぎていました。

ご存知の方も多いと思いますが、「ラインデリア」は“商品の名称”で、
三菱電機株式会社による『登録商標』です。

例えば“宅急便”という言葉は、運送会社の別によらず、
一般的に使われているとは思っていますが、実は、
「クロネコヤマトの“宅急便”」のCMに見るように、
ヤマトホールディングスの『登録商標』で、テレビのニュース・番組等で、
「クロネコヤマト」以外の会社も含め同様業態について一般名詞
(普通名詞)として使う場合は、“宅配便”という言い方をしています。
裏返すと、“宅急便”と言えるのは「クロネコヤマト」に限られるわけです。

また、「セロテープ」がニチバン株式会社の登録商標で、
一般名詞としては「セロハンテープ」ですし、一方、
一般名詞が思いつかない登録商標に名古屋名物「ひつまぶし」があります。
(名古屋市熱田区の有名店「蓬莱軒」がその権利者です)

さて、お題に戻りますが、「ラインデリア」は昭和57年6月29日に
登録された商標です。(登録番号…1519419号)

本来なら当ブログで、車両一般の話しとして「ラインデリア」について
書くのなら、扇風機の対比として単に「送風機」とするところなのですが、
今回、私は近鉄電車に限ったことであり、昔の思い出繋がりと
いうこともあり「ラインデリア」と敢えて使いました。
これは、近鉄電車が三菱電機製の「ラインデリア」を搭載しており、
270形も同様で、かつ近鉄の公式HPの『鉄路の名優』の中でも
その紹介文に「ラインデリア」という名称を使っていることにもよります。
ただ、今回は一般的な話しなのか、特定の「近鉄電車」に搭載された送風機
「ラインデリア」の話しなのかが判別しずらかったですね。

一応の自分なりのルールとしては、
1)「商標登録」された商品の名称は原則、使わない。
2)商品の名称を使う場合は、正にその商品についての話題であり、
また、一般的にそれが通用する(分かりやすい)場合とする。

勿論、例外があったり、私の調査不足や勘違いがあることも
十分にありますので、その時は“コメント”を頂ければ幸いです。

ところで、何故唐突にこの話し?という理由ですが、
『一般的な話しなら「ラインデリア」は用語としてふさわしくないのでは』
という指摘があり、読み返してみて「なるほど」と思ったわけで、
文章を短くするために端折ってよいことと悪いことがあり、
特に知識が無い方には、「ラインデリア」を一般的な名称と誤解させる
原因ともなりかねないと考えたからです。

なお、少々長めの文章となったことも併せてお詫び申し上げます。

2011年06月19日 8時00分

三岐鉄道の楽しみ方(6)「軽便鉄道博物館」何の作業かな?

後ろの車庫の中が展示館です。資料が満載で、
見出すと時間が足りなくなります。この日は20分ほどしか時間が
ありませんでしたので私には若干消化不良でした。
行かれる方は、時間に余裕を持ってお出かけください。

という注意事項はさておき、作業をしている方の右側にあるのは、
軌道自転車で、来館者の中でも小さなお子さんたちにも楽しんで
もらおうというものだそうです。
(見事!な手作りです)

一方、現に作業中なのは、何かレールを加工しているように見受けられましたが
定かではありません。
何はともあれ、この館の方たちが、あせらず、時間をかけて丁寧に
一歩ずつ作業を重ねていることだけは感じました。

ところでこの「軽便鉄道博物館」
『ASITA(北勢線とまち育みを考える会)』が運営しており、
その会は「阿下喜駅を残す会」と「北勢軽便鉄道をよみがえらせる会」が
合体して出来たそうです。
※『ASITA』=「Association of Sustainable Incubation
and Town Ability」の略で「あした(明日)」と読んでほしいそうです。

地球に優しい鉄道を守る「会」に育てていきたいとのことですが、
その趣旨には全面的に賛同です。

2011年06月18日 19時07分

三岐鉄道の楽しみ方(5)「軽便鉄道博物館」での復元作業。

この日、「軽便鉄道博物館」では、モニ226号(モニ220形)の
修復作業をしていました。

この電車は、北勢線が現在の三岐鉄道の前の近鉄時代の更に昔、
北勢鉄道が昭和6年に『阿下喜駅』まで延伸した際に導入された、
正に「軽便鉄道博物館」で保存するにはこれほどふさわしい電車は無い!
と言い切れる電車です。

ただ、誕生してからズーっと北勢線にいた訳ではなく、
昭和53年に一旦、内部・八王子線に移籍、そこで昭和58年に廃車となり、
その後、四日市市の施設で保存されていました。
それが平成19年に“ふるさと”への里帰りが実現したのですが、
その里帰りの前の3年ほどの期間の保全が十分ではなく、
車体の痛みが進行してしまい、ここ「軽便鉄道博物館」の方たちが
それから少しずつ『復元』作業を行っています。
※こうした館の“運営”は全て手弁当だそうです。

写真は、テールライトの取り付けをされていましたが、
今作業中の左側の取り付け後、右側のテールライトも
この日に取り付けられました。

こうした作業を見るのは私にとっても珍しく、思わず見入ってしまいました。

2011年06月18日 9時06分

三岐鉄道の楽しみ方(4)阿下喜駅の楽しみ「軽便鉄道博物館」。

今年の2月18日にも同じような写真をUPしましたが、それとの違いは、
行った日が6月5日(日)で、阿下喜駅の直ぐ隣にある
「軽便鉄道博物館」の開館日で、北勢線の電車の右側に
とっても可愛い『北勢軽便鉄道ミニ電ホクさん』が走っているところです。

あまりに小さな電車なだけに、小さな画面でご覧の方にはその存在が
確認できないかもしれませんね。

ところで「軽便鉄道博物館」は、毎月第1、第3日曜日に開館しており、
展示車両だけではなく北勢線の歴史がわかる資料等を見ることが出来ます。

今回、守山生涯学習センターの講座に参加されている方たちと、
特に事前に伺うことを連絡していたわけではなく、
突然の団体での訪問だったのですが博物館の方たちが一点一点、
親切に説明下さいました。
館の方にはこの場を借りて御礼申し上げます。

また、こうした“博物館”の解説は、私たちだけではなく、
個人でこられた他の方々にも同様であり、これから同館を見学される方は、
気軽に話しを聞かれることをお勧めします。

2011年06月17日 19時06分

三岐鉄道の楽しみ方(3)ラインデリアを久々に体験。

今回はこの電車が登場した当時の、近鉄非冷房通勤車の標準装備についてです。

上段写真は、一見冷房装置の本体に見えますが、そうではありません。
下段写真は、一見冷房装置の吹き出し口に見えますが、そうではありません。

まず下段写真ですが、吹き出し口のように見えるのは『ラインデリア』と言って
扇風機の形状変更というか、所謂“送風機”です。
※初めて見た(経験した)時は、これでも十分感動!

扇風機よりも薄く設置できるのが特徴でしょうか?
それと、上段写真はベンチレーターで空気の換気装置です。
最近は地方路線でも珍しい存在になってきた二つの装置ですが、
ここ北勢線では現役で、一寸懐かしくなりUPすることにしました。

ベンチレーターは特に旧型の客車・電車・気動車ではお馴染みですが、
ラインデリアと対になったベンチレーターはこうして外から眺めてみると
冷房装置に見えないでもないですね。
一方ラインデリアは、写真で言えば幅広の吹き出し口が左右に首を振り、
乗客に“涼やかな”風を届けます。

実際の所、夏に窓を開けて走っている状態でこのラインデリアが動いていても、
さほどの有難みは無かったものの、雨降りの日に窓を締め切ったときなどは、
ベンチレーターの換気機能のおかげで、きっと気のせいだったのでしょうが
「涼しげ」な気分が味わえました。

扇風機が局所的な所にしか風が行かないのに比べ、比較的車内に
満遍なく風が行き渡り、『まだまし』というレベルで、その風の当たり具合も
心地よかった思い出があります。

参考までにこの「276号」の隣の「135号」は扇風機です。
これからの季節、乗客の方は本当に大変でしょうね。かと言って冷房車が
来るのを待てるほど電車の本数は多くありません。

今回は、たまたまラインデリアが動いており、
「おっ」と気がついたということで、そもそもこの話しをUPするなど
この日に「276号」に乗車するまで思っても見ませんでした。

2011年06月17日 8時49分

三岐鉄道の楽しみ方(2)「270形」は私にとって凄い!電車。

この日、北勢線で乗った電車は、276+135+134。
写真の先頭車「276号」は、昭和52年に当時の経営母体「近鉄」が
この北勢線用に導入したもので、三岐鉄道となった今でも、
その車内のメラミン樹脂の化粧板も含め、特に内装面で“近鉄”色が
色濃く残っている車両であると私は思っています。

それよりも、この270形が登場した時のインパクトは私にとって
相当なものでした
何せ、当時の近鉄の通勤車両をそのままコンパクトにし、
その近鉄マルーンの色も従来車と比べても圧倒的に鮮やかに見え、
「近鉄ナローが凄いことになった」と本気で思いました。

全長15メートル(従来は10メートル)は、名古屋市営地下鉄の
東山線と同じで、両開きの乗降扉の幅は1300ミリ。車体前面の
切妻非貫通の2枚窓はシンプルなのですが、とても“おしゃれ”な印象で、
全体に秀逸なデザインであると感じていました。

とはいうものの、この電車を追っかけて写真でも撮影したかというと
そこはそれ、『乗り鉄』ゆえ、親戚の家に行くときに横目でこの電車を
時折見かけるだけでした。
まあ、そういう意味で、今回は思いっきり270形を堪能させてもらいました。

今年の2月15日から19日まで、この三岐鉄道北勢線の話しを
書いていますが、この270形については書いていませんでした。
で、次回はこの電車のとある話しを1つ書きます。

2011年06月16日 18時24分

三岐鉄道の楽しみ方(1)このレールの幅は?

三岐鉄道北勢線「西桑名第2号踏切」です。
(写真撮影日は平成23年2月8日)
※今年の2月にもこの踏切の話しをUPしています。

この6月5日日曜日、私はこの地を再び訪れました。その理由は?

私の所属する「NPO法人 名古屋レール・アーカイブス」では、今年、
名古屋市守山区にある守山生涯学習センターさんの依頼で、
『鉄道の楽しみ~くらしを支える移動の文化~』というテーマの
全7回の講座の内、6回の講師を引き受けました。
内容は、一言で言えば“鉄道の楽しみ方”を受講者に伝え、
そして少しでも『鉄道に親しんでもらいたい!』というもので、
「(地元)瀬戸電の歴史」「鉄道模型」「時刻表・駅弁・写真」等々を
分かりやすく平易に解説しました。(終了分のみ)
まあ、鉄道趣味入門編と思っていただければ間違いはなさそうです。

6月5日はその第5回目で、『実習』ということで三重県の
「三岐鉄道」全線乗りつぶし&「軽便鉄道博物館」「貨物鉄道博物館」を
楽しむというものでした。

ということで、まず桑名駅(三岐鉄道では西桑名駅)近くのこの踏み切りで、
日本の鉄道の代表的なゲージである、762ミリ、1067ミリ、
1435ミリの3つのサイズの確認からこの日の“講座”が始まりました。

2011年06月16日 8時01分

小湊鐵道・チャリティー運転体験(11)運転した車両はキハ213号。

ところで平成23年6月4日の「運転体験」は
何故『キハ213号』だったのでしょう?

その答えが下の写真です。
ご存知、トミーテックの「鉄道コレクション」シリーズの一つで、
その第13弾として今年の1月に発売された中に、
この「小湊鐵道キハ213号」が入っていたからです。
そうっ!どうせ運転するなら「213号だがね」
(「だがね」は名古屋弁ですね。失礼)ということで、
主催者サイドが「小湊鐵道」に問い合わせたところあっさりOKが出て、
『聞いてみるものですね』ということで今回の車両が選定されたわけです。
もっとも「鉄コレ」が何故“213号”になったか?までは聞きそびれました。

ところでこの「運転体験」、誰でも主催できるわけではなく、
あくまでも“会社”等の法人に限るそうです。
それゆえ今回は「鈴清建設株式会社」が主催しているのですが、
担当の方は『会社にお伺いをたててみるものですね』と仰っていました。
やはり「個人」では多分、“信用”の問題ゆえ実現できないのはわかりますが、
こうした形で地元の“足”に役立つ活動としては良いことでしょう。

また、今回の「チャリティー運転体験」がきっかけで、次回の開催も
決まったそうです。(8月14日の予定とのこと)
多分、一か月ほど前に「小湊鐵道」のHPに出るのではないでしょうか?

あと一つ。もしも「運転体験」に参加されたら是非、
「運転体験」だけではなく、その鉄道に「乗って」ください!
それが私からのお願いです。
乗ることにより、自分たちが運転した鉄道(車両)への愛着が増すことは
間違いありません。
この日の「運転体験」後、『房総横断記念乗車券』で上総中野経由で
「いすみ鉄道」大原を目指した方が何人かいらっしゃいました。



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稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!