2011年07月16日 8時00分

7月14日の北海道(2)2432Dは、「新得」で打ち切り。

写真は11:39、定刻から16分遅れで根室本線「新得」駅に到着した
2432D「滝川」行きです。

2432Dは、「新得」の一つ手前の駅「十勝清水」までは
定時運転だったのですが、「十勝清水」到着時に、
『ここから大雨の影響による徐行運転を行います。』との案内放送が入り、
確かに帯広でも朝から強い雨が時折降っており、「しょうがないなあ」
「まあでも、『新得の駅そば』は食べられるだろう」と、まだその時点では
ノンビリ構えていました。

徐行運転の最高時速25キロは、私がそれまでの「運転体験」で出すことを
許された最高速度と同じで、営業運転では如何にも“遅い”です。

車内では、「新得」からバスを乗り継いで自宅に帰る『病院帰り』の
お年寄りが顔見知りと話しをされており、
「バスの時間に間に合いそうに無い」などとこぼしたり、
バス停が見え始めたら「バス停に人がいないなあ…。歩くにしても、
この雨では何ともならないなあ~」とか、
「ハイヤーに乗って帰ろうか…」と、そんな話し声が車内中に
響いていました。
※「歩く」という話しですが、聞こうとしていたわけではないのですが、
1時間以上の距離のようでした。

そんなお年寄り達は、「新得」に列車が着くとそそくさと降りていったので、
その後のこの列車の乗客達の命運は知らないと思いますが、
私が駅舎に向かうべく、跨線橋の階段を上り始めたら、駅員さんの声が
車内から漏れてきました。「この列車は新得で打ち切りです!」
・・・。
そこで思い出したのが車内のお年寄り達の会話。
「あれ?今日はホームが違うぞ!」を思い出しました。

後続の列車と言っても、早々にはやってきません。
どうするのかと思ったら、駅のコンコースに、狩勝峠を越えていく
(確か…)5名が集められ、全員が少なくとも「富良野」まで行くことを
確認したうえで、JR北海道手配の「ジャンボタクシー」に
乗り込んでいきました。
ただ、富良野からの列車の接続は、「その先のダイヤも乱れているので
そこで確認して欲しい」と説明していました。
なお、この2432Dの打ち切りは北海道新聞のweb版でも出ていました。

ところで私は、この時点でもまだ今起こっていることの全体像が
掴めていませんでした。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!