中京テレビ

2011年08月01日 18時04分

三笠でSL機関士体験(1)三笠鉄道村に到着。

(お詫び)
今朝8:00にUPした「D51603」の話しを本日(8月1日)
午前中にご覧になった方にお詫びです。
中京テレビのシステム不具合で、写真がUPされていませんでした。
午後、早々に修正しました。申し訳ありませんでした。

さて、ここから新しい話題です。
三笠鉄道村『SL機関士体験クラブ』の「機関士体験」をしたのは
7月10日(日)でした。
この日、前にも書きましたが9時前にここに到着した私は、既に煙を
上げている「S-304号」を発見しました。
そこで「三笠鉄道記念館」に向かう前に準備作業をしていた方に声をかけ、
少し写真を撮らせてもらうことにしました。

この日は日曜日とあって、朝10:00からこの「S-304号」が
トロッコ2両を牽いて一般の方を乗せて走るため、この時間には既に準備が
完了しているようでした。

「S-304号」のドテッ腹に、『暖房はコークス』とありますが、
この反対側には『テツゲン』の文字がありました。
今時の若い方には『コークス』が何かとは知らない方が殆どでしょうが、
石炭から“作る”燃料で、北海道では家庭の暖房用にも使われていました。
(懐かしい!)
『テツゲン』はそのメーカーで、鐵原(株)室蘭コークス工場で
この蒸気機関車が働いていた頃から、この文字があったように聞きました。

(「S-304」…「三笠鉄道村」HPから)
●昭和14年、日本車輌製。昭和61年に廃車。
●日本製鉄輪西製鉄所(新日本製鉄室蘭製作所)向けに作られた。

この写真を撮りながら、これからこれを運転するかと思うと、ワクワク・
ドキドキが止まりませんでした。というのは少々どころか相当に大げさですが、
若桜鉄道のC12の運転体験とは違い、石炭で“お湯”を沸かして走る
本物の蒸気機関車の運転に『期待』が高まっていたのは本当です。

2011年08月01日 8時00分

三笠鉄道村・三笠鉄道記念館(6)「D51603」の動輪。

平成23年7月10日(日)、三笠鉄道記念館で何となく
撮っていた一枚です。
まあ建物の前で目立っていたのは間違いありませんが…。

この動輪の物語は、『SL機関士体験クラブ』の「運転体験」時の
指導機関士さんから聞きました。
まさに「人に歴史あり、動輪に物語あり」を実感したので
ここに紹介させていただきます。
※指導機関士さんは元国鉄~JR北海道勤務で、蒸気機関車を
実際に運転されていたそうです。

『D51603』は、国鉄で最後に工場での検査を受けた
蒸気機関車とのことで、最終的には北海道・追分機関区の所属でした。
ここからは『Wikipedia』「D51」の情報も少し加味しますが、
国鉄最後の蒸気機関車の機関区がその追分機関区で、
昭和50年12月24日に、国鉄蒸気機関車の“本線”走行の
歴史が閉じました。

その後、廃車となった『D51603』は、東京・上野の
「国立科学博物館」に保存される日を待っていたのですが、
昭和51年4月13日深夜、追分機関区の扇形庫が炎上し、
この機関車も後ろ半分が焼け落ち、その結果、機関車の前半分が
JR西日本・嵯峨野線「嵯峨野駅」前にあり『嵯峨野観光鉄道』が運営する
『19th CENTURY HALL(「トロッコ嵯峨駅19世紀ホール」が
分かりやすいかな?)』に、そして動輪がここ三笠鉄道記念館に
やってきたそうです。
指導機関士さん曰く、追分機関区の火災には驚くとともに
新製配置のDD51とともに焼け落ちた蒸気機関車群の姿には愕然とした
そうです。
※嵯峨野観光鉄道に保存されている「D51603」の前半分の写真には動輪が2対見えるので、この動輪は第3動輪と思われます。
今思えば、動輪の“刻印”を確認すれば良かったと思っています。

ただの展示物かと思いきや、紆余曲折を経てここにいるというのが、
何か不思議な感じがしました。

では次回から、『SL機関士体験クラブ』の話しをUPします。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!