2011年08月07日 18時20分

三笠でSL機関士体験(13)機関車の整備。

車庫前に戻ってきた機関車の整備です。

まずは火室から線路上に、その日の石炭や薪の燃えカスを
下に落としていきます。
作業は丁寧に、何度も火室内を確認しながら進められていき、
機関車がこの場を離れ、機関庫に収まった後には写真の“灰の山”が
残されていました。

この日、私は最初の「火室」の火起こしこそ見ませんでしたが、
それ以外はこれをもってほぼ全部の作業を見たことになります。

観光用の鉄道ゆえにこうした光景を気軽に見ることができたのですが、
皆さんも、ここ「三笠鉄道村」で『機関士体験』をされる際は、
一連の作業を見学されることをお勧めします。
それにより「S-304号」への愛着が高まり、またSL運転が、
単に運転時だけのものではなく、事前・事後に様々な作業があることを
知ることで“鉄道”の知識を楽しく習得することにも繋がっていきます。

(最後の余談)
三笠鉄道村・三笠鉄道記念館のある旧幌内線「幌内」駅ですが、
昭和47年に旅客扱いが無くなり、その後は貨物列車が運転されていました。
それも昭和62年に廃止となり、その最後の最後には「幌内駅」まで
臨時快速列車が運転され、往時の賑わいが再現されました。
そして「幌内駅」は同じ昭和62年に三笠鉄道村・三笠鉄道記念館として
整備されたのですが、ここの保存車両の殆どは、
線路がまだ繋がっている時に、“幌内線”を使って運び込まれたそうです。

2011年08月07日 9時08分

三笠でSL機関士体験(12)「S-304」機関庫に戻る。

この日の三笠鉄道村「機関士体験」の参加者の内、
三笠市営バスでここを訪れたのはどうやら私だけでした。

何せ路線バスで岩見沢に戻るには、1時間に1本程度の三笠市営バスと
その後も本数の少ない北海道中央バスへの乗り継ぎが必要で、
疲れ果てた中年(老年???)オヤジを見かねた指導運転士さんが
「列車の時間次第だが、岩見沢まで送ろうか?」と声をかけてくれました。
この日、私は「岩見沢」発17:58の特急「オホーツク7号」で
「北見」まで行く予定だったのでその旨を伝え、
お言葉に甘えることにしました。

もっともその代わり、16:00発の「SL列車」の運転終了後、
機関車の整備をし、機関庫にいれるまで待っているように言われたのですが、
これはかえって願ったり叶ったりで、その作業の一部始終を
見学することにしました。

ということで遅まきながら写真の話しですが、“本線”からバックで
側線に転線し、これからポイントを切り替えて機関庫に戻るところです。
機関車の前でポイントを切り替えている姿が見えています。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!