2011年09月07日 18時54分

釧路行き鈍行2429Dの旅(30)「秘境駅」古瀬駅でスーパーおおぞら12号と交換

「古瀬駅」には多分、16:35頃の到着でした。ここで6分停車。
出発は16:41です。

ここで13回目の交換をする列車は4012D「スーパーおおぞら12号」
釧路発札幌行きです。
※ここまで来て列車番号と列車名の号数が合わされていることに気付きました。
(「おそいっ!ツーの」と突込みがありそうです)

ここは「秘境駅」で著名な牛山隆信さんのランキングでも9位に入る
名立たる秘境駅で、とにかく駅の周りに・・・「人」の気配を感じません。
ただ、音別を出て暫く民家はあったのですが、それが何と言うか『一瞬の出来事』で見えなくなり、森の中に入ったかと思ったらこの駅に到着でした。

それに落合駅でも書きましたが、ディーゼルエンジン以外の音が
全く無いのです。流石秘境駅。思わず手を打って納得してしまいました。

とにかく下り列車でここに停車するのは僅か1日4本。
しかもこの2429Dが最終列車です。
参考までに上り列車は3本で、始発列車は14:21です。

なお、停車時間の6分があれば駅の周辺を見渡すには十分です。私の他には
1人だけ下車して私のような行動をとっていました。参考までに・・・。

2429Dに乗っていて、この駅での交換待ちは『秘境駅』がゆえに、
ちょっと得した気分になった時間でしたが、一方で侘しさが・・・。

Wikipediaの「古瀬駅」によれば「駅への道も整備されていない」とあるので
やはりここは本来は『信号所』の役目なのでしょう。

2011年09月07日 8時33分

釧路行き鈍行2429Dの旅(29)太平洋を眺めながら思ったこと。

豊橋鉄道の「納涼ビール電車」との交換を終え、2429Dに戻ります。

根室本線を下っていくと、「厚内駅」の先で太平洋が見え始めます。
そしてこの写真を撮影した「音別」~「古瀬」間も海と併走します。

昨年の2月に釧路を訪れた際にも、ここの海は印象が残っており、
その寒々しい風景に心まで凍ってしまいそうでした。
そんなこともあり、7月の海は、多少は夏の暖かさを感じさせてくれるのでは
ないかと期待していたのですが、現実はそれほど甘くありませんでした。
勿論、雪はなく、陸には緑があるのですが、ただただ砂浜に砕けていく波を
見ていたら、かえって侘しくなり、一人旅を思いっきり感じてしまいました。
そんな感傷的になっても一人なのだからしょうがないのですが、
ボックスシートに身を預ける自分の所在無さが気になっていました。

かと言ってこういう「鉄」旅に付き合ってくれる人はそうはいない訳で、
せめて心行くまでただ「風景を楽しもう」と自分自身を説得しているしか
ありませんでした。
「心が折れる」ってこういうことを言うのでしょうね。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!