2011年09月07日 8時33分

釧路行き鈍行2429Dの旅(29)太平洋を眺めながら思ったこと。

豊橋鉄道の「納涼ビール電車」との交換を終え、2429Dに戻ります。

根室本線を下っていくと、「厚内駅」の先で太平洋が見え始めます。
そしてこの写真を撮影した「音別」~「古瀬」間も海と併走します。

昨年の2月に釧路を訪れた際にも、ここの海は印象が残っており、
その寒々しい風景に心まで凍ってしまいそうでした。
そんなこともあり、7月の海は、多少は夏の暖かさを感じさせてくれるのでは
ないかと期待していたのですが、現実はそれほど甘くありませんでした。
勿論、雪はなく、陸には緑があるのですが、ただただ砂浜に砕けていく波を
見ていたら、かえって侘しくなり、一人旅を思いっきり感じてしまいました。
そんな感傷的になっても一人なのだからしょうがないのですが、
ボックスシートに身を預ける自分の所在無さが気になっていました。

かと言ってこういう「鉄」旅に付き合ってくれる人はそうはいない訳で、
せめて心行くまでただ「風景を楽しもう」と自分自身を説得しているしか
ありませんでした。
「心が折れる」ってこういうことを言うのでしょうね。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!