2011年09月11日 18時04分

「愛の国」から「幸福」へ(3)平成23年の「愛国駅」。

「帯広」に着いたのは10:03。
その日、宿泊の予約をしたホテルに荷物を預け、早速レンタカーを借りて
旧広尾線に存在した「愛国駅」をまずは目指しました。

私は昭和49年2月17日、この「愛国」駅(そしてこの先紹介する
「幸福」駅)を通っています。
乗車列車は826D、広尾発13:02~帯広着15:15で、
「幸福」発は14:45、「愛国」発は14:59でした。
ただその道中は冬だっただけに、景色は全く記憶に無く、
今回、改めて逆方向から車で向かい、思いのほか民家もあり、
途中には市街地もあって『何も無いところを走り抜けた広尾線』という
勝手なイメージは見事に覆りました。

ところでその「愛国」駅は、「帯広」駅から思ったよりも近く、
11時にはもう上段写真の「愛国」駅に着いていました。
昭和49年の時刻表で確認しても距離にして11キロ、時間でも15~6分
くらいですからさもありなんです。
(現在、十勝バスでも30分強で着きます)

さて私がこの駅を訪れた7月13日は、夏休みにはまだ早いのか、
駅前にも駅構内にも人影はなく、下段写真のかの有名な
「愛国から幸福ゆき」を模(かたど)った記念碑だけが私をまず
出迎えてくれました。
●記念碑の一番下にある「愛国地域活性化協議会発行」の文字ですが、
本来の乗車券ならここは「愛国駅発行」となるはずです。
どんな事情があったのでしょうか?
まあ、これを作った方たちの『思い』という意味なのでしょう。

余談ですが、駅前には廃貨車(「ヨ4353」と読めました。
ボロボロの状態ですが…)が1両とお土産屋さんがあります。
そのお土産屋さんでは“復刻版”愛国⇒幸福の乗車券が購入できます。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!