2011年10月23日 18時08分

小さな鉄道博物館(4)博物館の原点は?

上段写真は、穂積さんが“鉄道趣味”“鉄道関連の品々の収集”の原点と
お話しされていた1枚の特急券です。(実際にご乗車とのこと)
昭和37年10月1日乗車の帯広発10:00の「特急おおぞら号」
~青函連絡船~青森発翌10月2日05:05の「特急はつかり号」の
もので、何れも1号車1番D席(この指定席番号も凄い!)となっています。

この昭和37年10月1日は実は特別な日で、根室本線に特急列車が
初めて走った日であり、その上り1番列車が正にこの「おおぞら」なのです。
特急が本当に「特別急行」だった時代の、歴史の生き証人と言える
一点であることは間違いありません。
※こうした“実際に使われた”乗車券が鉄道会社で保存されることは
あまり無いので、その意味でも貴重であり、これこそ“博物館”の
面目躍如です。

また下段写真は、言わずもがなの行先表示板(サボ)の山です。
サボと言えば昭和の時代には常識だった!はずですが、いつの間にか
方向幕が取って代わり、今やLEDによる表示の時代です。などと言う
感想はともかく、これだけ並ぶと圧巻です。

左側の上から4段目にある「興部~雄武」などは、今時『興浜南線』が
あった時代(四半世紀も前の事)を知る人は少数派でしょう。
参考までに私はこのサボの区間を昭和52年2月14日に乗っています。
私が数あるサボの中からこの写真を写したのは、そんな懐かしさからです。

私の様な中高年には懐かしく、若い世代には珍しくもあるでしょう。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!