2011年10月11日 18時18分

近鉄特急券の楽しみ(4)何故か手書きの特急券???

最後に近鉄の“手書き”の『特別急行券』です。

これは同好のFさんから、「手書きは珍しいでしょう」と提供を
受けたもので、実は今回の「近鉄特急券」のシリーズを書くきっかけになった
1枚です。
先の3回分の特急券は以前、Hさんから見せてもらったことがあり
「いつか連続4乗車に『チャレンジ』したらどうですか?」と言われ、
自分自身の経験でここに書こうと思っていました。
今回、このシリーズを書くに当たり、実はHさんに改めて特急券を
見せて頂いたと言うのが真相です。

そんな経緯はありますが、7月3日発行のこの特急券は、
1)阿部野橋発17:40(3号車10A番)
 ※さくらライナー
2)橿原神宮前発18:28(2号車51番)
3)大和八木発18:42(4号車7番)
4)伊勢中川発19:38(6号車10A番)
※伊勢志摩ライナー
以上であり、当然の事ながら手書きで無くても、1枚の特急券で発券で
きるはずのものです。
発売駅は「大阪難波」ですが、「大阪難波」でも発券できない訳が
ありません。

Fさんはこのことを、『さくらライナー』と『伊勢志摩ライナー』で
“DX”を指定したおり、“特別急行料金”と“特別車両料金”の混在状態での
機械発券が出来なかったのではと推理されていました。

近鉄の方に確かめたわけではないので定かではありませんが、
その推理は当たっているような気がしています。
また、Hさんの特急券ではなんやかんやで、結構号車・席番揃えが
あるのですが、DX混在のFさんのこの特急券の場合、結構バラバラですし、
また機械発券では4乗車対応なのが、手書きでは4乗車目が
『記事』の中に書いてあるのも面白いですね。

それにしても発券された駅員さんは、「橿原神宮前」のように書くのに
手間がかかる駅名もあり、ご苦労様と思った次第です。
それにしても流石に日本最大の私鉄だけあり、その特急券も奥が深い!

2011年10月10日 18時09分

近鉄特急券の楽しみ(3)ダイヤの変遷を感じます。

さて「吉野」~「近鉄名古屋」間の特急券の話しに移ります。
近鉄特急の、特に4連続乗車に焦点を当てるとなると「名古屋線」と
「橿原線」「南大阪線」「吉野線」が絡むのは必然ですね。

上段が2005年11月13日発行で、下段が2006年11月17日発行の
「吉野」~「近鉄名古屋」間の特急券です。
ほぼ1年違いの特急券ですが、何れも「吉野」発は17:35で同じ時間です。

近鉄でも当然ダイヤ改正は恒例行事なのですが、微調整もここまで来ると
「鉄」の興味を惹くというのが今回の特急券比較の醍醐味です。

まず上段も下段も「吉野」出発時間は17:35ですが、橿原神宮前の時間は、
上が18:24で下が18:25と1分違い。同じく大和八木も18:41と18:421分違い。その次の伊勢中川の発車は19:38で
同時間。
近鉄名古屋着は2005年ダイヤでは20:38で2006年ダイヤでは
20:37とまた1分違いです。

橿原神宮前・大和八木では1分遅かった2006年ダイヤが最後の最後で
1分巻き返すなどと言うのはなかなか面白いと思っています。
(少々大袈裟すぎますが・・・)

まあいずれにしてもここまで来れば私が近鉄4特急連続乗車に
チャレンジしたいという気持ちはご理解いただけると思います。
また、実際にそれを実践している方が多いということも
ご納得いただけるでしょう。

2011年10月09日 18時07分

近鉄特急券の楽しみ(2)同区間の乗換回数と所要時間。

近鉄名古屋から大阪阿部野橋に向かう場合、名古屋から伊勢特急に乗り、
伊勢中川で乗り換えて行く4列車パターンと、名阪乙特急で大和八木まで
直行して3列車パターンの2つがあります。

写真では、上段が4列車パターンで下段が3列車パターンです。

ここでの興味はその後のダイヤ改正もあるので、一概に比較は出来ませんが、
上段の3回乗換4列車使用と、下段の2回乗換3列車使用の所要時間の差です。

上段の2006年3月25日の特急券での所要時間は、
近鉄名古屋発10:10で、大阪阿部野橋着12:51で
『2時間41分』です。
一方、下段の2001年6月3日の方は、近鉄名古屋発9:30で
大阪阿部野橋着12:20ですから『2時間50分』となっています。
何かと言えば、多少の時代の差はあるものの乗換回数の少ないほうが
所要時間が短いとはならないということです。

ところで今はどうかといえば、例えば近鉄名古屋を10:30の
大阪難波行き特急に乗ったとして、大和八木・橿原神宮前乗換で
大阪阿部野橋に13:12に到着し、その所要時間は『2時間42分』です。
但し、橿原線と南大阪線は特急ではなく急行で、特急利用が必ずしも早いとは
限らない例となります。これは乗換駅での待ち時間の問題ですが、
近鉄ならではの面白さだと思います。

2011年10月08日 19時04分

近鉄特急券の楽しみ(1)4列車乗り継ぎ!

同好のHさんは、近鉄の特急電車の乗り継ぎを時折楽しまれており、
その時の特急券を手元に残されています。

今回その特急券をお借りし、「近鉄特急券」の楽しみについて
教えていただいた事+私の感想を書くことにしました。
私自身はまだ実践していませんが、以前から近鉄の4特急列車を乗り継いで
名古屋から大阪(もしくは吉野)に行く“挑戦”を考えており、今回は
その想いもお伝えできればと思います。
※私の調べた限りですが、4列車の号車番号・指定席番号が1枚で
発行される特急券は日本で唯一でしょうし、ここからは憶測ですが
世界でも近鉄だけなのでは?

またこうした楽しみはHさんに限らず、やはり同好のFさんもされており、
その方からお預かりしている特急券は近いうちにUPします。
(Hさん、Fさんに限らずこうした楽しみ方をされている方は多いようですね)

さて今回の特急券は一目瞭然ですね。
『06-07-30』の発効日ですから今から5年前のもので、
近鉄名古屋~伊勢中川~大和八木~橿原神宮前~大阪阿部野橋と4列車に
跨るものですが、号車と席番が全て『4号車』『7番』で統一されています。

こうした同一号車・同一席番は、「駅の改札でお願いして揃えて貰った」
という話しを聞いたことがありますが、Hさんによればこの時は
そうした“お願い”はしておらず、『偶然の産物』なのか
『駅員さんの配慮』なのかは分からないとのことでしたが、
駅員さんがわざわざそうした入力をするとは思えないので、
やはり『偶然の産物』なのでしょう。因みにHさんにとっては
この同一号車・同一席番は最初で最後なのでそうです。

(こんなことにも気付きました)
今回、この特急券の話しを書いていて、「橿原神宮前」駅の名前は、
特急券では「橿原神宮」と省略されているのを発見しました。
“のりかえ”の欄の文字数が多分『4文字』が限界ゆえの措置であり、
別にそれで誤乗が発生することは無いのでしょう。

2011年10月07日 18時07分

リニア新幹線がいよいよ現実のものに。

JR東海のHPに「中央新幹線(東京都・名古屋市間)の環境影響評価方法書の
送付等について」というリリースが9月26日付けでありました。

また先週、名古屋市内の一部地域の『新聞』折り込みに、写真の「中央新幹線
(東京都・名古屋市間)環境影響評価方法書(愛知県)縦覧と説明会開催の
お知らせ」が入っていたそうです。
※写真では細かい字は読めない(携帯でご覧の方はそもそも何が書いてあるか
さっぱり)でしょうが、申し訳ありません。
雰囲気ということでご容赦を。

ところで環境影響評価とは、環境に影響を及ぼすおそれのある事業を
実施する者(事業者)が、その事業で環境に及ぼす影響について
事前に調査、予測、評価等を行い、その結果を公表する制度です。
手続きを通じて地域の方々や行政をご意見をいただき、環境の保全の観点から
より適正な配慮を行うことによって、事業と環境との調和を図っていきます。
というものです。
(この「お知らせ」の2ページから転載)

そして今回の「お知らせ」にある“方法書”とは
今後、環境への影響を調査・予測・評価をする項目や、調査・予測の
手法などを記載したものです。

と、前置きが長くなりましたが、この「お知らせ」はようするに
その“方法書”の説明会を、沿線となる可能性が高い地域の住民の方などを
対象にJR東海が今週開催するというものでした。

まだまだ遠い先の事と思っていた「リニア新幹線」が一気に現実の存在と
なってきました。

2011年10月06日 18時45分

三岐鉄道三岐線の一部区間不通(2)。

この写真は「梅戸井」から少し「近鉄富田」よりの本線上とのことで、
「梅戸井」から「西藤原」方面に折り返す電車は、一旦「梅戸井」から
「近鉄富田」に向かう本線に進入し、そこから下り線に入り直しているように
見受けられたそうです。(限られた時間の中での目視ですので、
実際の運用との相違点があればお知らせください)

レール上の車止めが何とも悲しい象徴ですし、既に錆び付いたレールは、一日も早く銀色を取り戻したいと訴えているようでした。

何れにしろ、それぞれの区間を走らせる電車の本数(車庫の無い
「梅戸井」~「西藤原」間も含め)は足りているようですが、
ただ、「梅戸井」から先の区間にいる電車は検査が出来ないため、
最悪の場合、その区間もバス代行という可能性がゼロではなさそうな気も
しています。
その影響かどうか、この10月3日からのダイヤでは、「東藤原」折り返しの
電車も設定されており、三岐鉄道ではギリギリの運行を模索していることが
見て取れます。

これに関連し、「丹生川」駅に隣接する『貨物鉄道博物館』では
9月の公開日(9月4日)は台風の影響による臨時休館をしましたが、
この10月2日の公開日の来館者数はどうだったでしょう?
また次回の11月6日の段階でも三岐線が復旧しているとは
思えないことから、その影響も心配です。

この項、本来なら自分の目で確かめて書くところですが、
今回はご容赦ください。
最後に、「I」さんありがとうございました。

2011年10月05日 18時44分

三岐鉄道三岐線の一部区間不通(1)。

日本に大災害をもたらした台風12号ですが、
9月4日から三岐鉄道三岐線では、一部区間で今も不通のままとなっています。
※「保々」~「梅戸井」間が不通のためバス代行。
それ以外の「近鉄富田」~「保々」間及び「梅戸井」~「西藤原」間は
電車を運行中。

その原因が、「保々」~「北勢中央公園口」間にある『朝明川橋梁』の
損傷です。(写真参照)
こんなに名古屋から近い場所でもなかなか情報が入らないのですが、
私の知人Iさんが9月30日(金)に現地に出向き撮影した写真を送って
くれましたので、UPすることにしました。

ネットで検索すれば、線路の被災状況の分かり易い写真も出てきそうですが、
この日は復旧工事の関係で、これ以上近づくことは邪魔に
なってはいけないので遠慮したそうです。

まずじっくり見れば分かるのが、真ん中に見える橋脚が奥の方に
傾いていること。そしてその橋脚部分で橋桁が凹み、端桁そのものが
少しVの字に見えると思います。

実際には、線路がこの部分で大きく蛇行しているそうで、
その復旧には素人目にも相当な時間が掛かりそうだったそうです。
参考までに三岐鉄道のHPでは、「11月中には列車運行を
再開する見通し」と出ていますが、一日も早い復旧を望むばかりです。
因みに貨物輸送もストップしているため、三重県四日市市にある
国の重要文化財「末広橋梁」を渡る列車も今はないようです。

2011年10月04日 18時59分

撮れそうで撮れない写真。

とある駅を通過中の名古屋市営地下鉄6050形の『回送』電車です。
でもその“とある駅”が鶴舞線の「いりなか駅」ならこの写真に価値が
生まれるのではないでしょうか?
写真の左端に駅名が写っていますが、確かに「いりなか」と読めます。

この写真は、私の会社の「鉄」の一人であるMさんが撮影し、
私に送ってきてくれたもので、撮影したのは10月3日(月)の
21時22分52秒(カメラのデータによる)。「いりなか駅」の
伏見方面ホームとのことでしたので、日進工場から桜通線への戻りと
思われます。

彼曰く、「いりなか駅」で電車を待っていたら、6050形が
入線してきたのであわてて携帯電話のカメラを起動し、
「いりなか駅」の駅名標を入れ込んで撮影したそうです。
(駅名標を入れ込んだのは芸が細かいというか「鉄」っぽいですね)

ある種、日常の光景だとは思うものの、撮ろうと思ってもなかなか
遭遇することはありません。
因みに私は桜通線の車両を鶴舞線で一度も見たことがありません。

Mさんの運の良さに敬意を表して、この話題をUPしました。
ひょっとしたら、日進工場から桜通線への車両の送り込みは
『このスジ』と決まっているのかも知れませんね。

2011年10月03日 18時37分

旧士幌線「タウシュベツ橋梁」(16)国の登録文化財「第三音更川橋梁」。

写真の「旧国鉄士幌線第三音更川橋梁」は昭和11年に作られたもので、
「第五音更川橋梁」と同じく平成11年に国の「登録有形文化財」に
登録されました。

全長71メートルで前後の10メートルアーチに挟まれる形で、
この写真のど真ん中にある32メートルアーチがあります。
このアーチは戦前の北海道における鉄道コンクリートアーチ橋では
橋桁間隔が最大で、旧国鉄士幌線のアーチ橋の中でも特筆すべき
存在なのだそうで、この橋の近くにある「解説板」によれば、
この橋梁の成功により、日本各地に大きなアーチ橋が作られるようになったと
言うことです。

なお「NPO法人ひがし大雪アーチ橋友の会」ではこの橋の保存のための
活動を行っており、補修費用の募金等を行っています。目標金額は
9000万円ということですが、何とかこの橋がこれからも今の姿を留めて
欲しいと思いました。
それは橋としての用途は無いにしても、また「遺産」としての価値も
少し横に置いたにしても、この渓谷美の中にこの橋が本当に溶け込んでいると
感じたからです。
人工的な橋がこれほど自然と一体化しているのはやはりアーチ橋だからかも
知れませんね。

なお、この場所は『旧国鉄士幌線アーチ橋見学ツアー』で訪れたのではなく、
ツアー終了後に、レンタカーで立ち寄ったものです。
念のため報告しておきます。

2011年10月03日 8時00分

名鉄の記念乗車券&入場券

10月1日(土)、名古屋鉄道で2つの記念乗車券&入場券(?)が
発売されました。

一つは画面左側の「引退10周年 北アルプス号思い出乗車券」で、
もう一つは画面右側の「思い出のせとでん~“お堀電車”
生誕100年特別台紙~(栄町駅の硬券入場券を購入するとプレゼント
される)」です。

10月1日(土)、「名古屋レール・アーカイブス」の
『第4回所蔵資料展』の反省会を前にまずは「せとでん・・・」を
手に入れるべく瀬戸線栄町駅に向かいました。
時間は朝9時頃で、限定1000枚とはいえ、多分残っているだろうと
目星をつけていましたが、やはりありました。
私が購入した段階で多分、まだ200枚程度は残っている感じでしたが、
私を含め、その時間の購入者は並びこそはしていませんでしたが、
途切れることは無く昼ごろには無くなったのではないでしょうか?
それにしても“お堀”から電車が無くなったのが昭和51年ですから
もはや知っている方が圧倒的に少数派でしょう。

一方「北アルプス号・・・」の方は、栄町駅での発売もあったのですが
多分、「せとでん・・・」とセットで買う人が多かったと思われ、
午前9時には無くなっていました。
そのため名鉄名古屋駅に移動し、限定3000セットの内の3枚を
手に入れました。
これはまあ想定通りでしたが…。

「北アルプス号」は、高山出張の際に多分、1~2度は乗っていますが、
実はある種、身近すぎて写真を撮っていません。
ところでこの写真では写っていませんがこの乗車券は540円です。
どうしてこの運賃なのでしょう?私には謎です。

●この2つの記念乗車券&入場券ですが、どちらも単に“記念”と
いうより、解説も良くできており、資料性もあると思っています。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!