2012年03月22日 18時56分

「大阪難波」駅には定時の12:05着。
新路線への乗車でもなく、「アーバンライナーplus」初乗車とはいえ、新形式車両でもなく、達成感というものとは種類が違う、何とも言い表せない不思議な感慨がありました。
名阪間をノンストップで繋ぎ始めて半世紀超。新幹線の台頭で一時は2両編成のスナックカーが、敢えて言わせて頂けば『細々』と走っていた時代もあります。それが次第に価格競争力を近鉄が持ち、昭和63年に「アーバンライナー」が登場した時は本当に驚きました。
今風に言えば、低価格で鉄道に勝負する高速バスの鉄道版でしょうか?またデラックスシートのゆとりは、何ものにも替え難い快適さを手頃な価格で買うことができ、大阪のミナミに直結し、新幹線に勝負を挑む“在来線(近鉄魂)”の形を示した気がしていました。
“ノンストップ”というステイタスが無くなることは、新幹線300系の終焉とは異なり、極端に言えば「のぞみ」の全列車が静岡に停車するような例えで如何でしょう?(新横浜・新神戸の「のぞみ」停車とは種類が違う・・・イメージです)
ところで今回、全列車「津」停車となり、所要時間が増えるのかと思いきやそんなことは無く、「ンっ?」とは思うもののその理由は分かりません。
結局は、『全列車「津」駅に停車しますが所要時間は増えません』といった塩梅で、これまでも「津駅」通過時の速度がそんなに早く無かったことや、ひょっとしたら「中川短絡線」の移設効果(?)などと思ったり、ダイヤ改正の規模が大きかったので、時間調整が上手くいったのではないかと勝手に妄想しています。
参考までに近鉄名古屋から出発したノンストップの大阪難波までの所要時間は、昭和55年当時は2時間11分で、その後最高速度が引き上げられたこともあり、ダイヤ改正前で最速列車は2時間5分、3月20日以降も同じく2時間5分です。ただ名古屋発7:00は「津」「大和八木」停車で2時間15分と時間がかかりますがこれは停車駅数というより大阪近郊のラッシュ時間帯に走ることがその要因でしょう。
ともあれ、それが“ノンストップ”が無くなる意味合いを矮小化するものではありません。時代の変節を感じています。