2012年04月08日 18時23分

阪堺電車の真実(10)。

「浜寺駅前」からの帰路は「162号」。この日はよくよく「161形」電車に出会い、乗車できた日でした。これは私にとってラッキーとしか言えない出来事で、『阪堺電車の真実(5)』の写真でもお分かり頂けるように、古色蒼然であってもそれはレトロモダンと敢えて言いたくなるシロモノであり、この点は皆様のご理解が得られると信じています。ところで乗客の方々はこの電車に乗り慣れておられるので、私のように運転席の直ぐ右側に陣取る人はおらず、また時間的に子供の姿もなく、私は安心して特等席に陣取っていました。

今回、161形のみならず結構、電車の種類は乗ったのですが、その中でこの電車の良さの一つが、前面3枚窓であること。これは他の351形等の車両に比べ運転席横から前面風景の撮影がし易いことがその理由です。(と、乗車して気付きました)

一方、『良さ』というより、『味わい』の面では車内にある製造銘板(下段写真)がGOODです。そこに書かれている文字『神戸 川崎車輌会社 昭和3年』が全て右から左に書かれており、また旧漢字であることも深みを増しており、さらに『味わい』の筆頭に上げたいのは数字の『3』が『参』であることです。

今時、数字を漢字で書く機会は殆どありません。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!