2012年04月11日 19時36分

阪堺電車の真実(13)。

「サイドリザベーション方式」をご存知でしょうか?昨年の5月14日にUPした「熊本市電」で少しだけ触れていますが、見様によっては写真の「塚西」“駅”(停留所?※この表現は今回限りにします。これ以上は「くどい」といわれそうですから…)界隈は誰が何と言おうと『これはサイドリザベーションだ!』と私は勝手に感じました。

本来『サイドリザベーション』とは、道路の片隅に線路を寄せて車との分離を計るもので、『札幌市電』がその方式での延伸計画(ループ化)を持っていることで知られています。

阪堺線のこの駅界隈は、そもそも道路交通の主役が“路面電車”だった時代に開通しているので、恐らく道路の『片隅』に線路を寄せて作ったつもりは無かったのでしょう。でも結果的にはこの写真でも見て取れるように、左側の車線は存在しないと言っても過言ではありません。ただ残念なことにいつ頃からこの状況が続いているかは私には分かっていません。

参考までに上段写真の電車(602号)は、「恵美須町」発「我孫子道(方向幕は「あびこ道」と「あびこ」は平仮名表記)行き」で、この電車の到着する「塚西」の安全地帯から撮影しています。
また下段写真は、「我孫子道」発「恵美須町」行きの車内から撮影したものです。軽のトラックでさえ線路上を走らざるを得ない状況でお察しいただけると思いますが、この進行方向サイドの「塚西」に安全地帯はありません。そして“車”の方が小さくなって走っている感じすらあります。

そんな訳で阪堺線での私の一押しはこの風景。出来れば下段写真同様、「恵美須町」行きの乗車し運転席横のかぶりつきで体感して下さい。
余談ですが、「上町線」にもこれに近い状態の区間がありますが、そこには“強引”とも思える『安全地帯』があります。私の感じた“強引”な印象は是非、皆さんの目でお確かめください。

それにしても約30年前にもこの状況を経験しているはずなのですが全く記憶にありません。トホホ。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!