2012年04月17日 19時38分

阪堺電車の真実(19)。

阪堺電車の古豪「161形」や、「住吉鳥居前」から乗車した「351形」には写真の様な標語(?)が掲げられていました。

「顔なじみ 今日も乗ってる 阪堺電車」
「笑顔 ふれあい チンチン電車」

決して大袈裟ではなく、独立採算の企業としては『存亡の危機』が続く阪堺電車ですが、こうしたどこか“ほっこり”する言葉に心和むものを感じたりするのですが、それが却って阪堺電車の置かれた状況をより強く感じる証左であったりもするのです。

また、今回のシリーズの6回目で阪堺電車は1乗車『200円』と書きましたが、もともとの2区間運賃は290円であり、堺市が支援しているからこそ『200円』の均一運賃となっているのです。これによりどれ位輸送人員増に繋がっているかは私の手元に資料がなく、軽々に発言することはできませんが、この写真の標語は、見る限り結構前からある雰囲気です。
ただ言葉は「切実」であり「切なくなる」響きがありました。

    

    ADVERTISEMENT

    電子書籍「稲見駅長の鉄道だよ人生は!!」
    稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

    カレンダー

    2012年4月
    « 3月   5月 »
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930  

    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!