2012年07月28日 20時38分

名古屋・鉄道散歩(9)地下鉄桜通線御器所駅。

一昨日書いた「吹上」駅から平成6年(1996年)3月30日の「野並」延長時に開業とした駅となり、壁画のお披露目も同時となっています。

さて今日は「御器所」駅。ここから3駅連続で「鉄」壁画が続きます。

この壁画のタイトルは「都市(まち)の楽しさ」。(まち)はここでは『都市』の後ろに書きましたが、実際のタイトルでは『都市』の漢字の上に“ルビ”で振られています。作家は藪野健氏・板屋リョク氏。寄贈者は株式会社パイロット・パイロットインキ株式会社・パイロット建材工業株式会社の3社。

少し話しがずれます(皆様方の『興味にとって』と言う意味です)が、寄贈者の名前に不思議な感じを持ちませんか?『パイロット』と言えば私たち昭和世代にとって『パイロット万年筆』の大橋巨泉さん出演のコマーシャル「はっぱフミフミ」が懐かしいのですが、それが何故、名古屋の御器所駅に壁画を寄贈したのでしょうか?実は2番目のパイロットインキ株式会社は、名古屋インキ工場が分社化されて誕生した会社で、名古屋に今も本社があり、その場所は御器所駅の何と直ぐ近くなのです。私は取材で伺ったことがあり、その時、万年筆のメーカー『パイロット萬年筆』とはグループ会社だけで別会社であることを知りました。(参考:株式会社パイロットコーポレーションHP)

話しを壁画に戻します。“解説”を書くまでもなく、懐かしい街並みが描かれ、そこには市電やボンネットバスが走っています。と言ってもこの画像だけの話しで、いろいろと見ていくと名古屋“らしい”風景と空想の風景が重なっています。架空の(名古屋では無い)世界の風景はヨーロッパ的な雰囲気と言うか、ひょっとすると江戸川乱歩の「怪人二十面相」(映画の『怪人二十面相・伝』の方が近いかも?)に出てきそうな感じもしました。

左下には学校のシンボルマークらしきものが並んでいますが、学校名までは分かりませんでした。

さて3枚目の写真は「御器所」行きの1301号です。でも1301って?とか、報告幕の「御器所」って?とか。少なくとも「御器所」という電停はなく「御器所通」だったような・・・。そもそも「御器所通」電停に折り返し用の渡り線は無かった・・・。どこからが現実でどこからが夢想か興味が尽きない「御器所」駅です。そもそも現実はどこにもない???

  1. 米ノ原 より:

    はじめてお邪魔させていただきますm(__)m

    左下の学校のマーク、紫の三角形が3つものは同志社だと思ったんですけど…
    あとはわからないです^^;



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!