2012年10月26日 20時11分

北海道への道(10)「湯ノ岱」駅の出来事。

今回「江差」駅を目指した目的の一つは、2015年の「北海道新幹線」の開業で、“江差線”「木古内」~「江差」間の廃止が取り沙汰されているからです。

4174Dは「木古内」から私を含め6名の乗客で出発し、この乗客数がいつもと比べて多いのか少ないのかは結局分かりませんでしたが、ともかく10月11日(木)はそうした状況でした。

侘しい話しはそれ位にして、1日6往復の“江差線”は途中の「湯ノ岱」駅で交換が可能です。42.1キロで1時間以上かかりますから、まあ交換駅は必要なのでしょうし、実際に交換もあります。ということで交換を一番簡便に行う閉塞方式の選択として、「木古内」~「湯ノ岱」間は特殊自動閉塞式、「湯ノ岱」~「江差」間はスタフ閉塞式となっています。

考えてみれば不思議ではないのですが、駅舎から駅員さんが“何か”を持って出てきて運転士さんに“あるモノ”を渡したのを見た瞬間、私の背筋が伸びました。

その何かの受け渡しがこの風景で、そうっ!「タブレット」が受け渡されていたのです。棒状の『スタフ』ではなく、「タブレット」が『スタフ』として使われていたのです。このパターンはJRに限らず私鉄でも『スタフ』閉塞を行っている路線で見かけることがありますが、ただ何せ「湯ノ岱」駅の雰囲気があまりにも良くて、この写真は帰路(10月12日)に狙って撮影しました。ということでこれは駅員さん⇒運転士さんの“タブレット”渡しではなく、運転士さん⇒駅員さんのパターンでした。

さてその『スタフ』ですが、こちらは10月11日に「江差」駅到着時、運転士さんにお願いして撮影させてもらったのです。ちゃんと「タブレット」の玉が入っており、とっても『昭和』でした。

※昭和52年2月10日発行の「入場券」です。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!