2012年10月30日 21時39分

「時刻表」に無いバスの旅(1)。

「時刻表」に“乗っていない”ではなく“載っていない”バス路線。「のっていない」をかな漢字変換すると“乗っていない”がまず出てきます。などということはさておきバス路線は市販の「時刻表」に載っていない方が圧倒的に多数派です。でもそんな「時刻表」に載らないバス路線をわざわざ乗りに行くという目標を持つには相当な理由が必要ではないでしょうか?

話しは変わって、インターネット時代になり例えば同じ姓名の人を検索したことはありませんか?私はあります。でも同じ苗字はあっても同姓同名は検索でひっかかりませんでした。その流れで「稲見」という地名を検索しました。あるものですね。そうっ!あったのです。更に調べたらバスが通っており、しかもそれがバスの終点!とあれば、しばし「鉄」を離れてでも行かざるを得ません。

今回、10月11日(木)から北海道に出かけた最大の理由だったと言っても過言ではないのが「稲見」行きのバスに乗ることでした。

そのバスは10月12日(金)、宿泊したホテルの目の前にある北海道江差町「新地町」バス停に定刻の6:43に到着し、私を乗せて出発しました。このバスの「方向幕」を見たその瞬間の私の興奮度は…是非、お察しください。さて函館バスの『稲見~館』線は「江差ターミナル」~「稲見」間を1日2往復。その2往復の内、私が乗った朝の1往復は日曜・祝日運休。もう1往復の夕方便は土・日・祝日・学校休日運休と、乗車のハードルは思いっきり高く、「折角北海道に行くのなら…」という“ついで”感覚では到底乗車できる路線ではなく、「はやぶさ乗車」「江差線名残り乗車」「札沼線(学園都市線)のDC札幌駅名残り乗車」…などを組み合わせ、パズルを解くような日程を組み、なおかつ会社に「木~日」の4連休をお願いし、上司のOKと同僚の理解があったことで実現しました。

江差の街中で乗車したバスは直ぐに日本海へ。この時、雨こそ降っていませんでしたが、鉛色の空が、すっかり海に溶け込んでいました。

※函館バスのHPではこの路線の時刻表は出ていません。私の気のせいではありません。自信があります。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!